水に電流を流すイオンの秘密と原子の構造!

電流が流れるのは砂糖水と食塩水のどっち?

水に溶かすと電流が流れるようになるのは、砂糖と塩のどちらでしょうか?

そうですね、塩です。分からなかった人は電解質について勉強してみてください。

さて、砂糖と塩を水に溶かした時、水の性質が変わるってことは、2つの物質に違いがあると考えられますね。

2つの違いを解明するカギは「原子の構造」にあるんです。今回はまず原子の構造について学んでいきましょう!

原子は最小の粒子である。というのを1年生の化学で学びましたが、実は、もっと細かいんです!

原子をめっちゃ細かく見るとこんな風になっています。

 

原子の中心には原子核があって、その周りに電子という小さな粒がくるくると回って飛んでいます。(正確には違いますが、そんなイメージで考えましょう)

原子核の中には、中性子陽子という小さな粒が入っていて、粒の数で原子の種類が決まるんです。

陽子の数は原子番号を同じと覚えておいてください。

イラストのヘリウムは原子番号が2なので、原子核の中に陽子が2つ入っています。

陽子は+の電気を持っていて、原子核の中は2+の状態になっています。そしてその外側を回っている電子は-の電気をもっているので、電子が2つ飛んでいるため2-の電気があるわけです。

だから原子全体として、数が一緒なので原子は電気を帯びていないということです。
電子は陽子や中性子と比べて小さくて、原子核の外を回っているから、原子の外に出たり、新たに入ってくることがあります

 

例えば1つの原子が電子を1つ外に出した時、原子がどんな電気を帯びているか考えてみましょう。

電子は-の電気を帯びているので、-の電気を持った電子が外に出ていくと、原子全体では+の電気を帯びた状になります。

この+を持った状態の原子を陽イオンといいます。

電子1個分の+を持った陽イオンを特に一価の陽イオンと呼んでいます。電子が2個飛んで行った陽イオンは二価の陽イオンになりますね。

逆に電子が新しく入ってきてできたイオン-の電気を持っているので陰イオンといいます。これも一価の陰イオン二価の陰イオンと呼びます。

原子のまわりを飛ぶ電子の数

原子ごとに陽子の数が決まっていて、それと同じ数の電子がまわりを回っているから、原子全体が電気を持っていない状態でした。

この電子はどこを飛んでいるかというと、電子殻という、軌道上を回っているんです。

電子殻に入れる電子の数は決まっていて、内側から順に2個、8個、8個となっています。(K殻、L殻、M殻と呼ぶ)

ちなみに、この数は周期表の、1つの周期に存在している原子の数と同じになっています。

例えば、原子番号11のナトリウムの電子配置はこのようになっています。

一番内側の殻に2つ、次の殻に8つ、そして余った1つの電子が一番外の殻(最外殻)に入っています

なんとなく、バランスが悪いですよね。

そう!だから電子が外に出ていく=陽イオンになる というわけです。

電子殻がピッタリ埋まっている状態のほうが原子にとって、気持ちいいんです。

逆に電子殻にある電子が1つ足りていない塩素は、電子をもらうことで電子殻をピッタリ埋めます。

電子をあげたい陽イオンと、電子をもらいたい陰イオンがあるということですね。

原子によって陽イオンになるか陰イオンになるかは決まっています。

イオンになると少し名前が変わるから下の表でしっかり覚えましょう!

水素イオン H⁺ 銅イオン Cu²⁺ 塩化物イオン Cl⁻
ナトリウムイオン Na⁺ マグネシウムイオン Mg²⁺ 水酸化物イオン OH⁻
カリウムイオン K⁺ バリウムイオン Ba²⁺ 炭酸イオン CO₃²⁻
銀イオン Ag⁺ アンモニウムイオン NH₄⁺ 硫酸イオン SO₄²⁻

 

基本的に原子の名前にイオンとつければOKで、一価の陰イオンは○○物イオンとよばれてますね。

2つの以上の原子がまとまってイオンになるアンモニウムイオン、炭酸イオン、硫酸イオンなどがあるので、気を付けましょう!

食塩水には電流が流れるのに砂糖水には流れない理由!

食塩の化学式はNaClで、ナトリウムと塩素の原子がくっついてできていましたね。

ナトリウム(Na)と塩素(Cl)がくっつくのは、ナトリウムは陽イオンになりたい(=電子を渡したい)、塩素は陰イオンになりたい(=電子をもらいたい)というお互いの性質がかみ合っているからなんです。

固体の状態は、ナトリウムと塩素の原子は結合していますが、水に溶かすとナトリウムイオン(陽イオンNa⁺)と塩化物イオン(陰イオンCl⁻)に分かれます。

電流が流れるとは、電子が移動できる。つまり、原子間で電子を渡したりもらったりできれば、電子が動くことができるから電流が流れるということなんです。

金属の原子は電子をもらったり渡したりできるから、金属は電流を流すことができるわけです。

食塩も固体の状態では、電子の移動ができませんが、水に溶かすと陽イオンと陰イオンに分かれるから電流を流すようになります。

このように電解質が水に溶けて、陽イオン陰イオンに分かれることを電離といいます。

塩化ナトリウム(食塩)の電離

塩化ナトリウム→ナトリウムイオン+塩化物イオン

と表せます。

砂糖の場合は水に溶けても電離しないので、電流は流れません。

ほかの物質の電離はこんな感じです。

塩酸→水素イオン+塩化物イオン

(HCl→H⁺+Cl⁻)

塩化アンモニウム→アンモニウムイオン+塩化物イオン

(NH₄Cl→NH₄⁺+Cl⁻)

硫酸銅→銅イオン+硫酸イオン

(CuSO₄→Cu²⁺+SO₄²⁻)

まとめ

原子は原子核電子からなり、原子核の中には陽子中性子が存在する

電子は-の電気を陽子は+の電気をもっていて、原子は電子と陽子の数が等しい

電解質が水に溶けて陽イオン陰イオンに分かれることを電離という

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プロフィール
ゆうしろ

私立中・高一貫校の現役理科教員です。
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