血液のはたらきと血管の仕組みを解明しよう!

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血液の成分

私たちの体には血液が流れています。人間の血液の量は男性は体重の8%、女性は7%くらいなので、体重50㎏の男性なら4Lくらいの血液が体の中を流れています

さて、血液の役割はなんでしょうか?

「はたらく細胞」という漫画がアニメでも放送されていて、血液や免疫などの体のしくみをとても詳しく解説していて、とても面白いのでぜひ読んでみてください!

はたらく細胞の主人公は”赤血球ちゃん”という女の子です。赤血球は実際の血液の中を流れる成分で、はたらく細胞では擬人化して役割を説明しています。

まずは、血液を流れる成分を紹介していきます!

血管の中を流れる物質

赤血球

赤血球は、その名の通り赤色をした固体の成分です。血を舐めると鉄の味がしますが、これは、赤血球に含まれるヘモグロビンという成分が鉄を多く含んでいるからです。

ヘモグロビンは、酸素の多いところで酸素と結合し、逆に酸素が少ないところでは酸素を離す性質を持っているので、酸素の運搬を行うことができます。鉄と酸素は仲がいいんでしたね。

ちなみに、ヘモグロビンが酸素と結合すると血液の色は鮮やかな赤色になり、酸素を離すと濁った赤色になります。

このように赤血球は酸素を運ぶ役割をしています

白血球

白血球は何も運びませんが、免疫を担当していて、体内に侵入した細菌やウイルスを殺すことが仕事です。死んだ細胞を排除する役割をあります。大きさは白血球が血液中で最も大きいです。

白血球はいろいろな種類がいて、最も多く外敵とすぐに戦う好中球や、抗体を作って戦うリンパ球好酸球などがいます。

白血病という、抗がん剤を飲むことによって髪が抜けてしまったり、嘔吐などの苦しい症状がでる恐ろしい病は、この白血球ががんになり、血液中に大量に増殖してしまうことで起こります。昔は不治の病といわれていましたが、最近は治療率があがっています。

血小板

血小板は赤血球や白血球と比べると小さな固体成分です。大きさでいうと2µm(0.002mm)くらい。

血小板の役割は血管が破れた時に修復することです。ケガをすると血がでてきますが、これは血管から血液が流れてくるからで、しばらくしてかさぶたができるのは、血小板や赤血球が固まってできるからです。かさぶたの下では、血小板による血管の修復が行われます。

血しょう

血しょうは血液中の液体成分で、血液の55%を占めています。色は黄色っぽい色をしていますが、赤血球によって赤色に見えます。

液体なので、二酸化炭素を溶かして運ぶことができ、他の小腸などで吸収された養分も溶かして運んでいます。

血管の役割と構造

血液は血管の中を流れることで全身に酸素や養分を運んだりしています。

さて、人間の血管の長さはどのくらいでしょうか?

全身の血管を全部繋げると10万km、地球2周半の長さにもなります!血管はそれだけ細かく分かれて張り巡らされているんですね!

そんな血管の秘密を学んでいきましょう!

血液は心臓から送り出され、血管を通って全身の細胞と気体の交換などを行った後心臓に戻ります。

血管の模式図はこのようになっています。

心臓から送り出される血管を動脈といい、この血管は心臓からの強い血流に耐えるため、筋肉が多く、血管の壁が太くなっています。動脈の太さは最大2.5㎝になる場所もあります。

そして、心臓に戻る血管を静脈といい、こちらは心臓から遠いので、血管の壁は薄いですが、血流が弱いので、逆流を防ぐためのがついています。

動脈と静脈を繋いでいる血管を毛細血管といい、この血管はとても細くて、枝分かれしており、全身に張り巡らされています。

毛細血管は直径0.01mmと、とても細いので、血液の成分である血しょうは毛細血管の壁から染み出すことができます。この染み出た液を組織液といい、組織液によって1つ1つの細胞と気体の交換などを行うことができます。

組織液は細胞から不要物を受け取り、毛細血管にまた戻りますが、一部はリンパ管に入ってリンパ液となって体内を循環します。

まとめ

血液の成分は赤血球白血球血小板血しょうでそれぞれ役割を持っている。

心臓から送り出される血管を動脈心臓に戻る血管を静脈という

毛細血管から組織液が染み出し、細胞と気体などの交換をする

はたらく細胞

はたらく細胞という漫画、とてもオススメです!楽しく、わかりやすく血液や細胞のことを学べます。ぜひ手に取ってみてください!

次の学習

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この記事を書いた人

私立中・高一貫校の現役理科教員です。
専門は生物学で、中学・高校理科の教員免許を持っています。
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