栄養が体の中に吸収される仕組みを理解しよう!

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人が生きるために必要な栄養は?

 三大栄養素、知っていますか?

三大栄養素は人間が生きるために必要な栄養のことで、炭水化物、タンパク質、脂質の3つです。ちなみに、五大栄養素といった時は、これに無機質とビタミン類が追加されます。

それぞれの役割と多く含まれている食べ物を紹介します。

栄養素役割多く含まれる食べ物
炭水化物

エネルギー源になって体を動かす

米、小麦、砂糖、いも類
タンパク質

主に体をつくる材料になる

一部はエネルギー源になる

肉、魚、卵、大豆
脂質

エネルギー源になって体を動かす

(炭水化物よりも蓄えやすい)

油、卵黄、バター

炭水化物はすぐにエネルギーに変換されるのに対して、脂肪はおなかなどに蓄えやすく、必要な時にエネルギーを取り出せるようになっています。

無機質やビタミン類は体をつくったり、体の調子を整えたりします。カルシウムは骨になったり、鉄は血液に使われたりですね。

これらの栄養素はそれぞれが違うはたらきをしているので、すべての栄養素をバランスよくとることが大切です!

では、これらの栄養素はどのようにして、体の中に取り込まれているのでしょうか?

食べたものが体の中で別のものに変えられる仕組み

食べ物を体に取り込むことで、私たちの体をつくったり、運動することができますが、もちろん食べたおにぎりがそのまま、おにぎりとして体をつくっているのではなく、一旦別の吸収されやすい物質に変化してから体に取り入れられます。

このように食べ物などの栄養素を吸収されやすい形に変化させることを吸収をいいます。

食べ物が吸収されていく過程を見ていきましょう!

食べ物が口から取り入れられて、肛門からでてくるまでの通り道をすべて合わせて消化管といいます。

口→食道→胃→小腸→大腸→肛門というひとつながりの管のことで、口でかみ砕いて小さくしたり、胃の胃液で微生物を殺したりと消化を助けています。

これらの消化管は当然、消化に関係していますが、それ以外にも消化管の途中で、消化液という養分を吸収されやすい形に変えるはたらきをする液を出す器官があります。

例えば、だ液せん(だ液を出す)、すい臓(すい液)、肝臓(胆汁)で、消化を助けています。

消化液のはたらき

消化液は、食べ物を分解し、炭水化物やタンパク質、脂質を別のものに分解しますが、それぞての消化液によって作用する物質が違い、また、一気に分解しているわけではなく、消化管の中を通る中で少しずつ分解されていきます

分解されていくと炭水化物は最終的にブドウ糖に、タンパク質アミノ酸に、脂質モノグリセリド脂肪酸という物質に分解されます。

栄養素が分解されていく様子をイラストで見てみましょう!

だ液からでるだ液(消化液)はアミラーゼ消化酵素)という物質を含んでいて、アミラーゼは炭水化物を細かくしますが、すべて細かくしきるわけではなく、だ液以外の消化液でも分解され最終的にブドウ糖に変化します。

胃では胃液(消化液)にふくまれるペプシン(消化酵素)がタンパク質を分解します。

胆のうからでる胆汁は、脂肪に作用して、分解しやすくしますが、直接分解を行うわけではありません。また、胆汁は胆のうで作られているのではなく、肝臓で作られた胆汁が胆のうに運ばれて、消化の時に胆のうから出されています。すこし紛らわしいですがおさえておきましょう!

すい臓でつくられるすい液(消化液)は万能で、炭水化物、タンパク質、脂質のすべてに作用します。脂質に作用する消化酵素はリパーゼといい、それ以外にも多くの消化酵素を含んでいます。

消化酵素のはたらきの実験はだ液を使って行うことができます。

消化酵素の実験と詳しいはたらきはコチラ

まとめ

栄養素を分解して吸収されやすくすることを吸収という

食べ物が通る口→食道→胃→小腸→大腸→肛門の管を合わせて消化管という

消化液に含まれる消化酵素栄養素を分解して吸収されやすくしている

次の学習

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この記事を書いた人

私立中・高一貫校の現役理科教員です。
専門は生物学で、中学・高校理科の教員免許を持っています。
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