つな引きのつなが動かない理由は?
絶対ここは動かんぞ!!
どーしたの急に??
体重が400gしかないんだから簡単に動いちゃうよ?
悔しい!!
ということで、今回は「ものが動く」とはどういうことなのか理解していきましょう!
動く物体と動かない物体
机の上の教科書を押すともちろん動きますよね。
そりゃそうだよね?押してるんだもん
ですね。“力を加える”とものは動きますね。
力に注目すると「1つ」の力で物体を押してるから動くんです。
力がポイントなんだね
じゃあ、つな引きの場合はどうでしょうか?つなひきは「2つの」力がかかっているはずです。
どうでしょうか、力を加えているけど、つなは動きませんよね。
反対側からも引かれてるからでしょ?
その通り!机の上の本は簡単に動くのに、つなは動かない理由は力の数に関係があります!力の数に注目してみてください!
つな引きは力が2つある!
ですね!今回は力を加えているのに物体が動いていない時の力のはたらきを考えてみましょう!
2つの力がはたらくと動かない?
力のつり合い
机の上の教科書を押した時の力のはたらきとつな引きの時の力のはたらきに注目してみましょう。
教科書のように、机の上にある物体を押した時にかかる力は1つだけだから、かかった力の向きに物体は移動しますね。
力が1つだと動いちゃうのね
一方、つな引きの時は両方から同じ力がかかっているから物体は移動しません。
この状態を力がつり合っているといいます。
つりあっている?
はい、つな引きのように物体に2つ以上の力がはたらいているのに物体が動かない時、これらの力はつり合っているって考えてくださいね♪
さて、つり合いがわかったところで、力がつり合う条件は何でしょうか?
つり合うってことは動いてないってことだよね
そうです!どんな時でしょう?
力が2つある時?
確かにそうですね!でも、もう少し考えてみましょう。2つの力の大きさが違ったらどうでしょうか?
力持ちの方に動く!
もしつな引きで片方の力が大きかったら、力が強い方に引っ張られて行きますよね。
ということは「力のつり合い」の条件に「力の大きさ」が関係してるってことです!
力がつり合うためには、同じ大きさの2つの力が必要
それ以外のつり合いの条件は何でしょうか?考えてみましょう。
力って大きさ以外に何かあったっけ?
力には3つの要素がありましたね。力の大きさはその1つです。
そっか。じゃあ向きや作用点にも注目して考えればいいのね
ですね。力がつり合っている状況を作って、力の条件を考えてみましょう!
つり合いの実験
力の3要素と力のつり合いの関係を調べるために実験をしてみます。今回使う道具はシンプルです。
写真のように厚紙に穴をあけてひもを通した道具を使って、ひもを引っ張った時のつり合いの条件を調べます。
(現在準備中です。すいません。)
ひもの引っ張られ方でわかるんだね
力の大きさを調べるため、ひもを引っ張るのには、ばねばかりを使います。
さて、ひもをばねばかりで引いてみましょう。
(現在準備中です。すいません。)
ひもが真っ直ぐになったね。
ですね。力の大きさにも注目すると、ばねばかりの値がどちらも1.8Nになっていたことから力の大きさが同じことがわかりますね。
イラストで考えてみましょう。
まずは、正方形の物体の2つの角を引っ張ることを考えます。
引っ張る前は、作用点の位置と力の向きがズレていますが、引っ張ると2つの力が反対向きで一直線上に並びました!
長方形だとどうなるの?
長方形の場合もやってみましょう。
これも一直線だ!
長方形の場合も正方形と同じように2つの力が反対向きで一直線上に並びましたね。
この実験から次の3つのつり合いの条件がわかります。
この3つの条件をすべて満たした時、2つの力がつり合っていると言えます。
力がはたらいてるのに物が動いていない時=力がつり合っている時なんだね
じゃあ、それ以外でも力のつり合いが起こっている時の状況を見てみましょう!
机の上の本が落ちない理由は?
机の上に本が置いてあります。
なぜ本は落ちないんでしょうか?
あたり前じゃん!!!
確かに当然のことですよね。もし、机がなかったら本はどうなるでしょうか?
もちろん下に落ちる!
当たり前のことばっかりだね
はい、物理は当たり前のことを細かく考えることが近道なんです!じゃあ、落ちる理由を説明できますか?
重力がはたらいてるから?
その通りです。つまり、本には「重力」という力がはたらいていますね。
重力がはたらいていると物体は落ちてしまいますが、物体がひもにつるされている場合はどうなるでしょうか?
もちろん落ちないよ
ですね。この時、物体は動いていないので力がつり合っていることになります。
力がつり合っていれば落ちないってことは、机の上の物体にはたらく力はつり合っているってことです!
でも引く力なんてないよ?
そうですね!机の上の物体にはたらく力は「垂直抗力」といいます!
垂直抗力??
重力とつり合うってことは、重力と①同じ大きさ②一直線上③反対向きの力が生まれているんですね。
その力が垂直抗力です。
イラストの2つの力ってズレてない??
よく気が付きましたね!重力は物体の重心にはたらくから物体の中心に作用点がありますが、垂直抗力は机から物体に対してはたらくから、机と物体が接してる面ではたらきます!
作用点が違うので注意してくださいね。
机の上の本は「垂直抗力」によって落ちなくなっている
垂直抗力以外でも力がつり合って動かない例がたくさんあります。
例えば、めちゃくちゃ重たいものを動かそうとして、力を加えても動かないことがありますよね。
車なんて動かせないもんね
なんで車みたいな重たい物体は力を加えても(押しても)動かないんでしょうか?
重いからじゃないの?
う~ん、”力”に注目して考えてみましょう。重たい物体が動かないってことは、押す力とつり合う力が存在してるってことですね。
正体は「摩擦力」という力です。
摩擦は聞いたことある!
手をこすった時に熱くなる力ですね。
物体を押して動いていない時は、その反対向きに摩擦力がはたらくから押す力と摩擦力がつり合っているってことですね。
摩擦力の作用点もズレてるね
はい、摩擦力は地面と物体の間にはたらく力だから作用点の場所はイラストのようになるんですね♪
垂直抗力や摩擦力の作用点に注意!
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