食べる・食べられるの関係
昨日どんなものを食べましたか?
例えば、お寿司を食べたならあなたのお腹の中にマグロが入っているはずです。
じゃあそのマグロは何を食べたのでしょうか?小魚など自分よりも小さい生物を食べて生きています。さらにその小魚が食べているものは?
そのように考えていくと、ある生物は他の生物を食べて生き、その他の生物もさらに別の生物を食べて生きているので、この関係を線で結ぶことができます。
そうして線でつないでいくと、鎖のように見えてきます。この生物たちのつながりを食物連鎖といいます。
上の例だと、稲がバッタに食べられ、バッタがカエルに食べられ、カエルがヘビに食べられています。
これを食べた生物のほうに→を引いて、食べられていることを表現します。鎖に見えないけど、見えないけど、、、見える気がしますね!だから食物連「鎖」です。
矢印の向きは食べた生物のほうに向けることに注意しましょう。
上の食べる・食べられるの関係は陸の話です。稲やバッタは海にはいませんもんね。
海の中では、別の食物連鎖があって、海藻を食べる生物がいたり、小魚を食べるものもいたり、そこでも食べる・食べられるの関係が存在しているんです。
陸や海のように、ある環境とそこに住む生物を1つのまとまりと見た時にこれを生態系といいます。
最初に食べられる生物はどのように生きている?
生態系の中では、基本的に大きな生物が小さな生物を食べることで、生物たちはエネルギーを取り入れています。
では、一番最初に食べられる生物はどのようにしてエネルギーを取り入れているのでしょうか?
そう、最初の生物がエネルギーを取り入れる方法は、光合成です。
つまり、食物連鎖のスタート地点は植物から始まります。植物が行う光合成によってエネルギーとなる有機物(デンプン)が作られ、動物たちがそれを食べることで生きるためのエネルギーを取り入れることが出来ているということです。
植物や植物プランクトンのように、無機物(二酸化炭素)から有機物(デンプン)を作る生物をまとめて生産者といいます。
一方、生産者が作った有機物(デンプン)をエネルギー源にしたり、有機物によって体を作ったりしている生物を消費者といいます。
生産者と消費者のバランスが生態系の中で重要になっていきます。
陸の生態系を考えた時に、稲→バッタ→カエル→ヘビの順に食べられていきますが、その数はどうでしょうか?
どれが1番多いか考えると、最初に食べられる稲が一番多くなりそうですよね。
生態系内の生物の数についてはコチラを読んでください!
https://hario-science.com/ecological-pyramid/
土の中の生態系
土の中でも生態系は当然あります。あまり土の中を考えることは少ないと思いますが、土の中に住んでいる生物を思い浮かべてみてください。
モグラ、ミミズ、ダンゴムシなどが浮かぶと思います。
土の中の生態系は陸上とは少し違います。
陸上の生態系は植物が小型の草食動物に食べられ、さらに大きな肉食動物に食べられるという関係です。
しかし、土の中では、食べる・食べられるの関係というというよりは、腐った植物や死んだ動物を食べる腐食食物連鎖が多いです。
土の中の生物を観察をするためには、ツルグレン装置を使います。
ツルグレン装置の使い方
①土を掘る範囲を決めて、土を集めます。
②別の容器の中に、目で見える小さな動物を集めます。
この時に、生物を70%のエタノール水溶液の中に入れておきます。エタノールの中に入った生物は動きがにぶくなるので、観察がしやすくなります。
③そしてツルグレン装置を使います。ツルグレン装置は下の図のようにろうとの下に70%エタノールを用意しておきます。ツルグレン装置の上の部分に電球をセットすると、土の中の生物は下のエタノールの中に落ちていきます。
土の中に住む生物は日の光を浴びることは少なく、また、電球からの熱から逃げようとするので光と熱がない下に行くので、下に集めることができます。
④そして集めた生物をルーペなどで観察します。
土の体積と見つかった生物を数えると、生態系から考えて小型の生物が多く見つかると思います。
土の中で見つかる生物を少し紹介します。
大きな生物 | ミミズ、ダンゴムシ、ムカデ、ナメクジ、ヒル |
小型の生物 | クモ、トビムシ、ワラジムシ、センチュウ |
より小型の生物 | ダニ、クマムシ、ワムシ、原生生物 |
ダンゴムシやミミズは落ち葉などを食べますし、そのほかの生物も死がいやフン、腐った植物を食べるものが多く、生きた生物を食べるのは、モグラやクモくらいの少数派です。
まとめ
食べる・食べられるの関係を1本の線で表したものを食物連鎖という
ある環境とそこにすむ生物を1つのまとまりとしてみた時それを生態系という
無機物から有機物を作る生物を生産者、生産者を食べて生きる生物を消費者という
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