机の上には垂直抗力がかかる「力のつりあい」超入門

引っ張っているのに動かないのはなぜ?

物体に力を加えると当然力を加えた向きに動きます。しかし、つな引きをイメージしてみると、全力で引っ張っているにも関わらず、つなは動きません。

理由はもちろん反対で相手もつなを引っ張っているからです。

このように、物体に2つの力が加わって、物体が動いていない(静止)場合、その2つの力はつりあっているといえます。

今回は物理の基礎の力のつりあいについて考えていきます!

 

力がつりあう条件はなんだろう?

つりあいの条件について考えみましょう。

条件を調べるために、下の写真のように、厚紙に穴をあけて、穴に通したひもをばねばかりで力を測りながら、2つの力のつりあいをつくりました。

このように、5つうちのどの2つ穴を選んでつりあいを作っても、2つのばねばかりは一直線上にありました。そして当然ばねばかり向きは逆向きでした。

また、ばねばかりの目盛りを読むと、2つとも同じ値を示しました。

これらの結果からつりあいの条件は

①2つの力の大きさが等しい

②2つの力が一直線にある

③2つの力が逆向きにはたらいている

この3つが成り立つ必要があることがわかります。

 

つな引きの例では、お互いに「引き合って」いましたが、物体をお互いに「押し合って」も同じように物体が動かない状態にすることができますね。

 

机の上の本が落ちないのはなぜ?

さて、当たり前のことですが、投げた本は重力に引っ張っぱられて下に落ちますが、机の上にあると落ちません。

しかし、机の上の本にも重力がかかっているはずです。でも本は動いていないということは、重力につりあう上向きの力があるはずです。

 

では、何が本に上向きに力を加えているのでしょうか?

投げた本と机の上の本の違いは、机に触れているかどうか、が違います。つまり、机が本を上向きに押しているんです!

このように机が本を押す力を垂直抗力といいます。

垂直抗力のおかげで私たちも、地面から上向きの力を受けているので、地球の重力に引かれて下に落ちることがないんですね!

 

ほかにも、重たい物体を押しても動かない時は、押す力と、摩擦力がつりあっているというわけですね。

 

まとめ

力がつりあう条件は①力の大きさが等しい②一直線上にある③逆向きの力である

机の上の本が落ちないのは、机から垂直抗力がはたらいているから

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この記事を書いた人

私立中・高一貫校の現役理科教員です。
専門は生物学で、中学・高校理科の教員免許を持っています。
子供のころ勉強に使っていた学習サイトを自分でも作りたくでトライし始めました!
理科の授業を「何度でもふりかえる」ことが出来るように、知識+思考力がつくサイトにしていくのでよろしくお願いします!

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