星座の起源
オリオン座やカシオペヤ座、おおぐま座、、、
たくさん思い浮かびますね。
現在星座は88個と定められていますが、それ以外にもたくさんの星座がつくられています。
星座の歴史はとても古く、5000年前にメソポタミア文明(イランらへん)の羊飼いがつくったのが始まりとされており、古代エジプトやギリシャなどでも同じように星座を作って楽しんでいたらしいです。
しかし、現代ではたくさんの星を観察することができる場所はそう多くはありません。
今回は、そんな星たちの動きについて学んでいきたいと思います。
星々の動き
南の空の星の動き
星たちはどのように動いているんでしょうか?
カメラを固定して、星の動きをたどった写真を見てみましょう。
これは南西の方角を撮ったものです。
円を描くように動いている!
そうなんです。星も太陽と同じように、天球に張り付いたように円を描く運動をしているんです。
地球が自転しているから!
そうでしたね、実際は星も太陽も動いていないんでした。
星も太陽と同じように自転によって動いているので、実は太陽と同じく1日かけて1周回っているわけです。
太陽と同じように星座も観察してみましょう。
南の空に見えるオリオン座を時間を追って観察してみるとこのように動いていました。
時間とともに西に移動して見えるね
はい、太陽の動きと同じように、星も東から南を通って西に移動しています。
さらに、2時間ごとにスケッチすると、2時間で30°回転するように移動していました。
つまり1時間で15°回転し、24時間でちょうど360°一回転してもとの場所に戻ってくるわけです。
この動きを星の日周運動といいます。
1時間に15°動くのも、東から西に動くのも太陽と同じだね!
星も太陽と同じように日周運動する
北の空の星の動き
北の空も同じようにカメラを使って観察してみましょう。
こちらも同じように、天球上を回転するように移動していますね。
北の空に浮かぶ北極星と近くにあるカシオペヤ座の動きもスケッチしてみました。
するとカシオペヤ座は北極星を中心に回転していることがわかりました。
でも北極星は全く動いていませんでした。
オリオン座とは逆向きに動いている?
南のオリオン座は時計回りに回転して見えましたが、カシオペヤ座は反時計回りに動いていますね。
でもこれは、見ている方角が違うから起きていることで、どちらも東から西に向かって動いているんです!
視点を変えて考えてみましょう!
今のオリオン座やカシオペヤ座の様子は、地球上に立っている人から見た動きです。
つまり、天球の動きと言えますね。
観測者目線から宇宙目線で見てみましょう。
観測者が見ている方角がポイントだね
地軸を中心にオリオン座もカシオペヤ座も回転しているイメ-ジがわきやすいですね。
北極星は地軸の延長線上にちょうどあるので、この星だけは回転しません。
だからさほど明るくない星にも関わらわず超有名なんです。
北極星に近い北にある星が描く円は小さくて、南にある星は大きな円を描くように見えます。
地球上から星座を見ると回る向きが逆向きになりますが、宇宙から見ると全体の動きがとてもわかりやすいです。
星の動きを考える時は地球から見ているのか、宇宙から見ているのかに注意しよう!
天球儀で自転を考えよう
天球儀は天体の動きを超わかりやすく理解できる道具です。
これを使うと地球上のどこでも、赤道でも北極でもその場所で見られる星座を知ることができます。(スマホのアプリでもできるけど)
天球儀の中には地球の模型があってその周りに天球を貼り付けたように透明な球で覆ってあります。
地球&天球の模型だね
天球儀のメリットは
①緯度と経度を好きな場所に移せる
②時間を自由に変えられる
というところです。
<使い方>
①日本の星座を確認する時は緯度の目盛りを35°に合わせる
緯度を90°にすれば赤道上の、0°にすれば北極での星座がわかります。
②日付目盛りと時刻目盛りがあるので、星座を知りたい時刻に合わせる
③天球を東から西に回して(北極が上にある場合は反時計回りに)星座を観察する
天球儀で各地の星座を観察することができる
星座の形が崩れないのはなぜ?【自転】
オリオン座を作る星はα星のベテルギウスやβ星のリゲルの2つの1等星と5つの2等星の星からできていますが、この7つの星と地球からの距離は全然違います。
ベテルギウスは地球から500光年、リゲルは850光年の距離にあります。
7つの星は250光年~1800光年ととても幅広く散らばっています。
(1光年=光の速さで進んで1年でつく距離、約9兆5000億㎞)
星同士の距離はとても遠いんだ!
真ん中の三つ星と呼ばれる3つの星も隣にあるように見えてめちゃくちゃ離れた位置にある星が地球から見たらたまたま並んで見えた、ということです。
星座をつくる星は互いに離れているが、地球からは並んで見えている
天動説
昔太陽や星々は地球を中心に回っていると考える天動説が有力な説として考えられていましたが、惑星の観察結果などから地球が自転している地動説であることが証明されました。
遠い距離にある星から出来る星座の形が崩れないことからも天動説が間違っていることがわかります。
星座は天球上に張り付いて見えています。こんな感じですね。
星座は時間とともに東から西に移動して見えるので、この時の状況を天動説と地動説の場合でそれぞれ考えてみましょう。
天動説の場合は地球は動かず星(宇宙)が動きますが、この時星座の形は変わらないので、
このように星が移動しているはずです。
遠くの星のほうがたくさん移動しないといけない!
そう、星によって移動する距離が違うんです。
たまたま移動する速さが違う星たちがたまたま同じ方向に動いて形が崩れないというのは不自然です。
そこで考えられたのが地動説です。
地動説は宇宙(天)は動かず地球が自転しているという考え方で、地動説の状況はこのようになります。
星は全く動いてない!
天動説は星がすべて動く必要がありましたが、地動説の場合は地球のみが動けばOKなので、圧倒的にこちらの方が正しそうですよね。
星は日周運動によって1時間に15°東から西に移動して見える
天球儀で地球上のどの位置の星座でも観察できる
星座の形が崩れないのは地球が自転しているから(地動説)
コメント
コメント一覧 (1件)
太陽は天の川銀河を公転(時速85万km)、天の川銀河は宇宙の中心から遠ざかっている(時速216万km)のに2000年経っても星座の形がほとんど変わらないのは何故ですか。太陽系だけでも2000年で数億光年分は移動しているのですが。