動物細胞と植物細胞のつくりの違いを解説!【葉緑体&細胞壁&液胞】

今回の学習で学ぶこと
  • 細胞の中にある小器官のはたらきがわかる!
  • 植物細胞にしかない仕組みがわかる!

この授業はYoutubeでも解説しています!

Youtubeの方が音声があってわかりやすいので、動画が見れる環境の方はこちらの方がおすすめです!

今回の授業は、動物の細胞と植物の細胞がどのように違うのか、それぞれの細胞の中のつくりを解説します!

わかりやすく図で表現すると

それじゃあ授業スタート!

目次

細胞の観察

3種類の細胞を観察するとこんな感じ!

前回観察した細胞

細胞を観察した授業はコチラ

細胞と動物細胞の中身はこのように違います

植物の方が中身がたくさんあるね♪

植物は動けないから、細胞1つ1つを強くしているんだ!

細胞の中にあるつくりをみてみましょう!

細胞の中のつくり
  • 核→ 各細胞に1つずつあり、遺伝情報を持つ
  • 細胞膜→ 細胞質の外側の膜
  • 細胞質→ 核以外の部分
  • 葉緑体→ 光合成を行う
  • 細胞壁→ 細胞を守る
  • 液胞→ 老廃物を貯める

核は1つの細胞に1つしかない重要なもので、遺伝情報を持っている!

遺伝情報の詳しい事は中3の生物で勉強するけど、ざっくり説明すると、「体を作るための設計図」のことです! この設計図通りに、私たちの体はタンパク質によって作られています。

一つ一つの細胞が設計図を持っているから、正しく体を作ることができるってわけです!

間違った設計をしてしまった細胞のことをがん細胞と言い、白血球などがこれらの細胞を倒すことで体が正常に保たれています

人のほほの細胞はこんな感じ

染色する前の人の細胞↓

細胞がバラバラになっているね

↓がタマネギの細胞

こっちは綺麗に整列しているね

この差が動物細胞と植物細胞の大きな違いです

動物細胞はバラバラだが、植物細胞はきれいに整列している

この理由は、植物細胞は後で出てくる細胞壁と言うつくりによって、体が頑丈になっているからです

酢酸カーミン液で染色してみましょう!

酢酸カーミン液?

酢酸カーミン液は核を染色するための試薬です

細胞の中にある核は透明で見えないので、酢酸カーミン液を垂らして、数分放置することで染色され、顕微鏡で観察できるようになります。

酢酸カーミン液は、核を染色するための試薬

酢酸カーミン液と同じく核を染色するための試薬として、酢酸オルセイン液があります。どちらも核を染色できますが、オルセイン液の方が植物細胞を染色するのが得意で、酢酸カーミンは逆に動物細胞を染色するのは得意ってイメージしておいてください!

染色した人の細胞

細胞の中に赤い点があるのが見えますね

この赤い点が「核」です!

拡大するとこんな感じ

核は基本的に1つの細胞に1つしかありません

核はなにをしているの?

核は細胞の遺伝情報を持っています

核の役割

核は各細胞に1つずつ存在し、遺伝情報を持っています。

核が遺伝情報(体の設計図)を持っているから細胞を組み立てることができちゃうんです!

核の中にはDNAが入っています(詳しくは中3の授業で)

細胞膜

細胞膜の役割

細胞膜は細胞の境界です!

細胞膜を通していろいろな物質を行き来させることで、細胞の内側と外側で物質の交換を行っています

細胞膜は境界ってだけ!それだけ覚えればOK!

細胞質

細胞質の役割

細胞質は細胞の中にある核以外の全てを指す!

ミトコンドリアやゴルジ体など様々な細胞内小器官が細胞質に含まれている

↑細胞内小器官の例はこんな感じ!

ここからは植物にしかない3つの器官!

植物にしかない3つのつくり
  • 葉緑体 → 光合成を行い
  • 細胞壁 → 細胞を丈夫にする
  • 液胞  → 老廃物をためる

植物は動物と違って動くことができないから、自分で栄養を蓄える&体を守ったる&トイレをする必要があるんです。そのために動物の細胞よりもたくさんの機能が備わっています!

不思議な植物の細胞のつくりについて見ていきましょう!

葉緑体

葉緑体の役割

光合成を行なって養分をつくる!

植物は自分で餌を食べて養分を体に吸収することができない。だから自分で養分を作ってしまえという戦略をとっています!

細胞の中にある緑色の粒が葉緑体です!

細胞の部屋の1つをよく見ると核もあるのがわかりますね。

細胞壁

細胞壁の役割

細胞壁は細胞の内側を守る役割がある!

細胞膜の外側にある!

細胞壁は「植物細胞」にのみ存在する

レタスを食べるとシャキシャキするのは細胞壁があるから!

植物は動くことができないから、動物に踏まれたり齧られたりと好き放題されてしまいます。それに対抗するために体を丈夫にする必要があるから細胞壁で丈夫にしているわけです!

動けないから体を丈夫にしているんだね!

植物の細胞が綺麗に整列しているのは、細胞壁があるからです

動物の細胞

植物の細胞

液胞

液胞の役割

液胞の役割は老廃物を貯めておくこと!

細胞壁は「植物細胞」にのみ存在する

植物はトイレをしないからゴミを貯めておく必要があります!

貯めたゴミ(老廃物)は捨てることができないから、ずっと体の中の細胞に貯めておいて、細胞が寿命が来た時に体の外に捨てることでゴミも一緒に捨てています。

細胞を観察して液胞が大きければ古い細胞ってことがわかります。

液胞は細胞にあるゴミ箱!

その他の細胞小器官

今まで紹介したものの他にも細胞の中にはいろいろな役割をもったものがあります。

一部を紹介すると

  • ミトコンドリア→エネルギー(ATP)をつくる
  • ゴルジ体→タンパク質の輸送を行う
  • リボソーム→タンパク質の合成を行う
  • リソソーム→異物や不要物の分解を行う

小さい1つの細胞でもたくさんの働きをしてくれているんだね!

細胞すごい!!

まとめ

今回のまとめ
  • 細胞の中にはいろいろな役割をもった部分がある!
  • 「葉緑体」「細胞壁」「液胞」は植物細胞にのみ存在する!

今回のまとめクイズ!

正解は、

次の学習も一緒に頑張ろうね!

次の学習
関連記事
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

私立中・高一貫校の現役理科教員です。
専門は生物学で、中学・高校理科の教員免許を持っています。
子供のころ勉強に使っていた学習サイトを自分でも作りたくでトライし始めました!
理科の授業を「何度でもふりかえる」ことが出来るように、知識+思考力がつくサイトにしていくのでよろしくお願いします!

コメント

コメントする

目次