乾湿計
売っている温度計には湿度が測れるようになっているものがありますね。
実際に使うと晴れの日は湿度が小さくて雨の日は大きくなるから割と正確な値がだせるています。(誤差は±10%くらいだそう)
でも湿度ってどうやって測るの?
確かに空気中の水蒸気は目で見えないから不思議ですね。
湿度の測定方法はたくさんありますが、今回は特にメジャーな「乾湿計」の使い方について学んでいきましょう!
乾湿計はこのようなシンプルな道具です。
温度計が2つあるね
ですが、2つの温度計はどちらもよく使う普通の温度計です。
普通の温度計で湿度が測れる秘密は片方の温度計の先端の液だめを濡らしていることです。
乾湿計の片方には水に浸した布を巻いています。
布は毛細管現象で水を上に送るから片方の温度計の先端は常に濡れた状態になります。
常に濡れている方の温度計を湿球、乾いている温度計を乾球といいます。
乾球と湿球があるから乾湿計っていうんだね
乾湿計は高さ1.5mの直射日光が当たらない場所に置いて湿度を測ります。
これも普通の気温計と同じですね。
乾湿計の使い方
じゃあ乾湿計を使ってみましょう!
乾球と湿球を比べると周りに水がある湿球の方は温度が少し低くなります。
濡れた手がス―っとするのと同じだね
この差を利用して湿度を測定しているから、湿度を求める時に必要な情報は
①乾球の示度(温度)
②乾球と湿球の示度の差(乾球-湿球)
です。
この2つの情報から湿度表を読み取れば湿度がわかります。
実際にやってみましょう。まずはこの日の湿度を求めてみましょう。
まずは乾球の値だね
乾球の値はそのまま読めばいいから17℃ですね。
次に乾球-湿球の値を調べよう
乾球が14℃で湿球が℃だから$17℃-14℃$で3℃になるね。
この2つの情報と湿度表を使って湿度を求めていきましょう!
湿度表はこのような表です。
なんか難しそう、、、
そんなことはないんです。ただ、乾湿計から読み取った2つの値を湿度表に入れるだけで湿度を求めることができます!
最初は横のラインから読みます。
乾球の示度だから17℃だから、縦軸の17℃のところを探すだけで横のラインがわかります。
次に縦のラインを探しましょう。
縦のラインは乾球と湿球の差の3℃だったので、
2つをそれぞれ伸ばして、交わったところにある数字が湿度になります!
というわけで、乾球17℃・湿球14℃の時の湿度は70%とわかります!
結構簡単だ!
乾球の値と乾球-湿球の値から湿度表を読めば湿度がわかる
乾湿計の仕組み
乾湿計の読み方は完璧ですね。
でもどういう仕組みなの?
それでは、詳しく乾湿計の仕組みについて考えてみましょう。
乾球はそのままの気温を測っていて、湿球は濡れた布に包まれているから温度が下がるんでしたね。
湿球のまわりの水は蒸発して気化熱を奪います。だから温度が下がります、湿度が高いと洗濯物は乾きにくかったですよね。
湿球のまわりの水も洗濯物と同じように、空気中に水蒸気として出ていくから、空気の湿度が高いと蒸発する量が減ります。
その結果、湿球の温度が下がりにくくなって、乾球との差が小さくなるから2つの値の差から湿度がわかるんです。
湿度100%の時に差が0になっていることからもそう考えられるね
いろいろな湿度計
実は温度計を使った湿度計以外にも髪の毛と使った毛髪湿度計というものもあります。
雨の日に髪の毛がごわごわする経験がありませんか?
髪の毛には多くの穴があるから、湿度によって少しだけ髪の毛が伸びるんです。
針も伸びるのかな?
(たぶん伸びない)
その髪の毛の伸びた長さを測ることで湿度がわかります。
ちなみに、髪の毛の伸びが大きいのは細い金髪の少女の髪らしいので、少女の髪が使われることが多いそうです。
ただ、手入れが少し大変なので美術館などにしか使われておらず、気象庁は電気式湿度計を使っています。
乾湿計には乾球と湿球があって、湿球は濡れた布で包まれている
乾球と湿球の差から湿度表を読み取って湿度がわかる
湿度が高いと湿球の示度が下がりにくいから乾球と湿球の差が小さくなる
今回のまとめクイズ!
次の学習も一緒に頑張ろうね!
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