鉄を加熱するとどんな変化がある?
金属を加熱すると質量はどのように変化するでしょう?
今回は鉄を加熱していきたいと思います。
加熱するには空気中の酸素が必要です。今回は掃除に使われるスチールウール(鉄)を広げて、空気と触れ合う面積を増やして加熱していきます。
スチールウールを広げて質量を測ってから、ガスバーナーで加熱すると下の写真のようになりました。
加熱前のスチールウールと加熱後の物質を比べると、加熱後の物質は色が黒っぽくなっています。
質量を比較すると加熱前は17.9gでしたが、加熱すると19.3gになっていました。鉄は加熱すると質量が大きくなるんですね。
なぜ質量が大きくなったのでしょうか?
質量が大きくなるということは、原子で考えると何かの原子が鉄の原子にくっついたことが考えられます。
鉄にくっついた原子は何かというと酸素です。くっついた酸素の分、加熱後の物質の質量が大きくなったわけです。
反応は鉄+酸素→酸化鉄という反応が起きています。
2種類の物質が1種類の物質に化学変化しているので、硫化鉄の反応と同じように化合といいます。
特に酸素が化合する化学変化を酸化といい、できた物質を酸化物といいます。
酸化によって別の物質に変化しているので、磁石につかないし、塩酸に入れても、鉄は水素を発生させますが、酸化鉄は反応しません。
しかし、実際に実験を行うと酸化されなかった鉄が存在していたため、どちらも気体が発生しました。
鉄が酸素と触れて酸化することで、酸化鉄に化学変化します。スチールウールは鉄同士が絡まっているため、酸素と触れ合っていない部分が鉄のままで塩酸と反応したと考えられます。
マグネシウムを加熱するとどんな変化がある?
金属によって酸素との仲の良さがあります。例えば酸化銀を加熱すると銀と酸素に分かれますが、鉄を加熱すると酸化鉄になります。つまり、銀は酸素と仲は良くないですが、鉄は仲がいいんです!そして、今回さらに酸素と仲のいいマグネシウムを加熱してみたいと思います。
マグネシウムリボンという細長くしたマグネシウムをピンセットでつまんで、ガスバーナーの火につけてから、蒸発皿の上に置きました。
マグネシウムの酸化は急激に起こるので、強い白色の光を放ちながら反応します。
加熱前は銀色をしていたマグネシウムは、加熱すると白色に変化しました。
マグネシウム+酸素→酸化マグネシウムという酸化の反応が起きています。酸化マグネシウムも質量がマグネシウムに比べて大きくなっていますし、塩酸に入れても反応しません。
このように、光や熱を出しながら激しく酸化する化学変化を燃焼といいます。
まとめ
鉄を加熱すると酸素が化合して、質量が大きくなる
酸素が化合する化学変化を酸化といい、できた物質を酸化物という
酸素と化合しやすさは決まっていて、マグネシウムは激しく反応をする
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