水は100℃を超えることはある?ない?
さて、どうでしょう?
氷を加熱していった時の温度変化をグラフにしたものを見てみましょう!
‐20℃の氷を加熱していくと、まず0℃で温度の上昇が止まります。
温度が上昇しなくなるということは、熱のエネルギーがほかの何かに使われているということになります!
この時何が起きているのか考えてみましょう。
水は0℃以下では氷の状態ですが、0℃になると水に状態変化します。固体が液体に状態変化する時の温度を、その物質の「融点」といいます。
固体が液体に状態変化するということは、物体をつくる粒子の運動が大きくなっているということです。この粒子の運動を変化させるのに熱のエネルギーが使われています!
なので、融点では温度の変化が起こっていないわけです。この温度が変化していないグラフの平らになっている部分は氷と水の両方の状態が混じっているというわけです。
再び温度が上昇し始める(グラフでいうと5.5分)のは、氷がすべて水に状態変化し終わったからですね。
さらに水の状態で、加熱を続けると、100℃で温度上昇が止まります。
この時も同じように、液体→気体の状態変化が起こり、熱エネルギーが使われています。
物質が液体が気体に状態変化する時の温度をその物体の「沸点」といいます。
パルミチン酸を加熱した時のグラフ
パルミチン酸とは動物の油(ラードなど)に含まれている物質で、洗剤の界面活性剤などに使われています。
下のように組み立てた器具で加熱していきます。
この器具の注意点が2つあります。
・沸騰石を入れる⇒突沸をふせぐため
・試験管を2重にして割りばしを入れる⇒お湯との距離を離して、温度の上昇をゆるやかにして、グラフを書きやすくするため
という工夫がされています!
そして、結果のグラフはこのようになります。
グラフは63℃のところで平らになっています。このことから、パルミチン酸の融点は63℃ということがわかります。
温度が上がるのにかかる時間は、物質の量に比例します。
例えば、同じ温度まで加熱しようとすると、質量が2倍になると、2倍の時間がかかります。
まとめ
固体→液体に状態変化する温度を融点
液体→気体に状態変化する温度を沸点という
質量が2倍になると比例して、温度上昇にかかる時間も2倍になる
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