玉ねぎ&オオカナダモ&人のほほの細胞を酢酸カーミン液で観察!【中2理科】

今回の学習で学ぶこと
  • 「タマネギ」「オオカナダモ」「ヒトのほほ」の細胞を観察しよう!
  • 動物はたくさんの細胞が集まって体を作っている
  • 植物細胞には細胞壁があるからきれいに整列している
  • 酢酸カーミン液を使うと核を染色できる
  • 細胞1つにつき1つのが存在する

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Youtubeの方が音声があってわかりやすいので、動画が見れる環境の方はこちらの方がおすすめです!

今回の授業は、オオカナダモ&玉ねぎ&ヒトの頬の細胞をそれぞれ観察することで、葉緑体の有無や、植物と動物でどのような細胞の違いがあるのかを勉強することができます!

今回観察した細胞

それじゃあ授業スタート!

目次

3種類の細胞を観察しよう!

今回はこの3つの生物の細胞を観察しましょう!

オオカナダモ?

オオカナダモはこんな海藻的な植物です

オオカナダモ

3種類の細胞を準備していきます!

まずは実験の準備をしていきます。 3種類の細胞をスライドガラスの上に乗せてプレパラートを作っていきます。

玉ねぎは表面の皮を剥いで薄くすることで、顕微鏡で観察できるサイズにします。

玉ねぎを切る際は、カミソリを使うと薄く切ることができます

今回、2種類の実験をするから、それぞれ2枚のスライドガラスをつくります。

オオカナダモの葉は薄いから1枚引きちぎるだけでOKです。

人の細胞は、人のほっぺの内側を綿棒で擦って回収します。

なんでほっぺの内側なの?

ほっぺの内側の細胞は剥がれやすいから!

動物の細胞はもちろん簡単にボロボロと崩れるものではありません。(そんな簡単に崩れたら体がすぐ崩壊しちゃいます)

ですが、人間の体の頬の内側の細胞は簡単に剥がすことができちゃいます。

だから、今回の実験では綿棒を使って頬の内側を擦ることで、細胞を回収してそれを顕微鏡で観察します。

ほほの細胞は約20μm(0.02mm)と小さいので目で見ることはできません。でもスライドガラスの上にはきちんとあるので心配しなくてもOK!(もし見えるものがあれば、それは食べかす(笑))

酢酸カーミン液

「タマネギ」「オオカナダモ」「ヒトのほほ」の 3つの細胞をそれぞれ2つずつ計6枚のカバーガラスを作ったら、片方のスライドガラスには水を1滴垂らして、カバーガラスをかけてプレパラートを完成させます。

水を垂らすのは細胞を観察しやすくするためです

もう片方のスライドガラスには酢酸カーミン液を垂らしました。

酢酸カーミン液って?

核を染色する試薬です!

酢酸カーミン液は、細胞の中にある「核」と言う部分を染色して、顕微鏡で見やすくするための試薬です。

核は顕微鏡で見ても、そのままでは観察することができません

酢酸カーミン液は核を染色する試薬

酢酸カーミン液は、液を垂らしてから5分ほど経過するとしっかりと染色されるので、少し待ってからカバーガラスをかけてプレパラートを作って顕微鏡で観察します。

細胞の観察

観察した細胞はこんな感じ!

観察した細胞

小さい部屋みたいなのが細胞だね

そうです!細胞について説明します

私たち生物の体は、基本的にたくさん細胞が集まってできています。

生物の中には、1つの細胞で体を構成している単細胞生物と、私たち人間のようにたくさんの細胞で体を構成している多細胞生物がいます。

単細胞生物・多細胞生物についてはコチラで

↓の授業を読むと理解が深まるよ♪

細胞は英語で”cell”といい、「格子」という意味があります

私たち人間は37兆個もの細胞で構成されています!

そんなにたくさん!!!

はい、細胞には様々な役割があって、動物と植物で細胞が結構違うんです!だから観察すると結構違いがわかります。

それぞれの細胞について、詳しく見ていきましょう!

タマネギの細胞

これは玉ねぎの皮の細胞です。 玉ねぎの細胞は透明に近い色をしています。

小さい部屋なのがわかるね♪

酢酸カーミン液で染色すると、このように細胞の色が変化します

赤色に染まった場所があるね

染まっている場所が核です

核は細胞の中に基本1つだけあって、 体の設計図としての役割がある

玉ねぎの細胞内一つ一つに赤い色に染まった核があることがわかりますね。

玉ねぎの細胞はかなりきれいに整列されていることがわかります。整列されているのは、植物細胞の特徴です!

タマネギの細胞の特徴
  • 細胞がきれいに整列している
  • 1つの細胞につき、1つのが存在する

オオカナダモの細胞

オオカナダモの葉を観察するとこんな細胞が見られます!

タマネギと違って緑色だね

緑色の粒が葉緑体です!

オオカナダモは植物だから細胞に葉緑体があります。葉緑体は緑色の粒で光合成を行います。

葉緑体の数は植物によって様々で、1つの細胞内に10個しかないものから数万個ある植物もあります

葉緑体は緑色で光合成を行う

また、玉ねぎと同じように細胞の形がきれいに整列していることにも注目です!!

酢酸カーミン液で核を染色すると、このように細胞一つ一つに核が存在することがわかります。

細胞にはやっぱり核があるんだね

オオカナダモの細胞の特徴
  • 細胞がきれいに整列している
  • 光合成を行うための葉緑体が存在する
  • 1つの細胞につき、1つの核が存在する

ヒトのほほの細胞

ヒトの細胞は植物とはかなり違う!

キレイに整列してないね

植物の細胞と違って細胞壁がないからバラバラです

植物細胞と動物細胞の違い

↓詳しい内容はコチラ↓

細胞壁は植物の細胞にだけ存在していて、レタスのシャキシャキなんかは細胞壁によるものです。

植物は動くことができないから、細胞壁と言うつくりを作ることで細胞自体を硬くする役割があります。そのため植物細胞は細胞がきれいに整列してるってわけ!

酢酸カーミン駅で染色した人の細胞を見てみましょう

やはり人の細胞にも、核が一つ一つ存在していることがわかりますね。

コントラストを調整すると観察しやすいよ

ヒトの細胞の特徴
  • 細胞がバラバラになっている
  • やっぱり1つの細胞につき、1つの核が存在する

まとめ

今回は3種類の細胞を観察してみました。

植物と動物の違いがいくつかわかりましたね!

もっと詳しい植物細胞と動物細胞の違いは次の授業で学習するので、ぜひそちらの授業も参考にしてください!

今回のまとめ
  • 「タマネギ」「オオカナダモ」「ヒトのほほ」の細胞を観察しよう!
  • 動物はたくさんの細胞が集まって体を作っている
  • 植物細胞には細胞壁があるからきれいに整列している
  • 酢酸カーミン液を使うと核を染色できる
  • 細胞1つにつき1つのが存在する
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↓の授業を読むと理解が深まるよ♪

今回のまとめクイズ!

正解は、

次の学習も一緒に頑張ろうね!

次の学習
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この記事を書いた人

私立中・高一貫校の現役理科教員です。
専門は生物学で、中学・高校理科の教員免許を持っています。
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理科の授業を「何度でもふりかえる」ことが出来るように、知識+思考力がつくサイトにしていくのでよろしくお願いします!

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