顕微鏡と双眼実体顕微鏡の使い方をマスターしよう!

目次

顕微鏡の歴史

人類初の顕微鏡は1590年オランダ人によって発明されました!

これまで、ガリレオが顕微鏡を使って、昆虫の複眼を観察したことをはじめ、主に生物学の分野で、細胞の発見、細菌の発見など科学の発展に大貢献してきています。

顕微鏡の種類は、光学顕微鏡や電子顕微鏡などたくさんの種類があります。

顕微鏡は何μm(mmの1/1000倍)の生物の観察ができたり、生きている細胞の観察が3Dでできたりとまだまだ進歩を続けています。

そんな顕微鏡の使い方を学んでいきましょう!

顕微鏡のパーツの名前

学校に置いてある顕微鏡には、鏡筒が動くものとステージが動くものの2種類がありますが、今回はステージが動くタイプの顕微鏡のパーツを紹介していきます。

それぞれのパーツの役割をおさえましょう!

接眼レンズ・・・観察する物体を見るための眼に接するレンズ

鏡筒・・・光の通り道

アーム・・・この部分と下の部分を両手で持って持ち運ぶ

対物レンズ・・・物体側についているレンズ。倍率が違うレンズが数種類ある

レボルバー・・・これを回転させて、対物レンズの倍率を変える

ステージ・・・プレパラートを乗せる場所

クリップ・・・プレパラートを固定する

しぼり・・・光の量を調節する

光源ランプ・・・光を当てる。反射鏡を使っているもののある

粗動ねじ・・・ステージを大きく動かして、大体のピントを合わせる

微動ねじ・・・ステージを少しだけ動かして、ピントを正確に合わせる

プレパラートの作り方

上の写真のようにスライドガラスに観察したい試料を乗せてカバーガラスをかけたものをプレパラートといいます

プレパラートを顕微鏡に乗せて観察を行います。

プレパラートをつくる時は、試料に気泡(空気の泡)が中に入ってしまうと観察しにくいので、ゆっくりとカバーガラスを乗せるときれいなプレパラートを作れます。柄つき針などを使って少しずつかぶせるといいですね。

スライドガラスに乗せる試料は少なめのほうが観察がしやすいです。また、試料が多すぎてカバーガラスから溢れてしまった時はろ紙で吸い取りましょう。

顕微鏡の使い方と注意点

直射日光の当たらない平らな場所に置く

 ↳反射鏡を使っているタイプはレンズによって増幅された日光が直接目に入り失明する危険性もあります!

②光源ランプを付けて(反射鏡の場合は反射鏡を動かす)全体を明るくする。

③プレパラートをステージの上に乗せて、クリップで固定してから対物レンズをぶつかるギリギリまでプレパラートに近づける。

粗動ねじで大まかなピントを合わせてから、微動ねじで微調整してはっきりと見える場所を探す。

ピントを合わせる時は、対物レンズをプレパラートに近づけてから、ステージを離しながらピントを合わせる

 ↳近づけながらピントを合わせると対物レンズがプレパラートにぶつかって割れてしまう危険性があります!

※観察したい対象が分厚い時は、微動ねじを少しずつ動かしながら観察すると、対象の上のほうから下のほうまで観察できます。

しぼりを調節して、光の量を調節して観察しやすくする

⑥高倍率で観察したいときは、観察したいものを視野の中央において、レボルバーを回して、倍率の高い対物レンズに変える

顕微鏡の倍率

顕微鏡には2つの凸レンズが使われています。

顕微鏡の倍率は「接眼レンズ×対物レンズ」の倍率の掛け算になります。例えば、接眼レンズの倍率が10倍で対物レンズの倍率が40倍の時は10×40で400倍で観察ができるというわけですね。

観察する時は、低倍率で観察したいものを見つけてから、視野の中央に置いてからレボルバーを回して高倍率にするとスムーズに観察できます。

顕微鏡を片付けるためにレンズを外す時は、対物レンズから外してから、接眼レンズを取り付けましょう。これは、中にほこりなどのゴミを入れないようにするためです。逆にレンズを付ける時は、上の接眼レンズを取り付けてから、対物レンズを取り付けましょう。

双眼実体顕微鏡のメリット

動物の目は2つついています!さてなぜでしょうか?

シャーペンを2本用意して腕を伸ばした状態で、ペンの先端をぶつけてみてください。両目を開けてやると簡単にできますが、片目をつぶるとなかなか難しいです。

動物は2つの目で見ることで、空間を把握でき、ものを立体的に見ることができます。

その理由は2つの目の位置が違うため、それぞれで見えているものが若干違うからなんです。人差し指を立てて、顔の前に出した状態で片目ずつ見ると、その違いが分かりやすいです。3Dメガネもそれぞれ赤と青のフィルムで、それぞれ赤のフィルムに遮られる景色と青のフィルムに遮られる景色が違うので、見えているものを変え、2次元の映画館でも景色に差を作り、3Dで見ることができるんですね。

 

双眼実体顕微鏡は上で説明した顕微鏡とは異なり、倍率は低いですが、2つの目で観察することができます。

なので、観察したいものを立体的に観察することができます

また、プレパラートをつくらないので、観察したいものを操作しながら観察をすることができます

双眼実体顕微鏡の使い方

基本的なパーツは顕微鏡と変わりません。

双眼実体顕微鏡には2つの眼で観察する時に両目の視力のずれを合わせるために視度調節リングがあります。違いはそのくらいです。

使い方を順に説明します。

①光源ランプをつける

②接眼レンズを覗いて、目の間の幅と2つの接眼レンズの幅を調節して立体的に見えるようにする

両目で見ながら粗動ねじを動かして、大体のピントを合わせる

右目だけで、微動ねじを動かしてピントを完璧に合わせる

左目だけで、視度調節リングを調節してピントを合わせる

⑥両目で観察し、高倍率に変える

というように観察します。最初は立体的に見るのが難しくて片目だけで見てしまいがちですが、両目で見る意識をしていきましょう。立体的に見れるようになって操作しながら扱えるようになるととても楽しいです!

今日のまとめ

顕微鏡はプレパラートを作り、高倍率で見たいものを観察できる

双眼実体顕微鏡は両目で観察するので、倍率は低いが立体的に、操作しながら観察することができる

今回のまとめクイズ!

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次の学習も一緒に頑張ろうね!

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この記事を書いた人

私立中・高一貫校の現役理科教員です。
専門は生物学で、中学・高校理科の教員免許を持っています。
子供のころ勉強に使っていた学習サイトを自分でも作りたくでトライし始めました!
理科の授業を「何度でもふりかえる」ことが出来るように、知識+思考力がつくサイトにしていくのでよろしくお願いします!

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