電流計と電圧計の使い方
電流計&電圧計をマスターしよう!
今回は電流計と電圧計の使い方を解説していきます!
楽しみだね♪
電流計も電圧計もどちらも回路の中に組み込むことで、電流・電圧を測ることができる道具です。
電源装置に表示があるのになんで測るの??
いい疑問ですね!
確かに、学校で使われているような電源装置には今何Vの電圧をかけていて、どのくらいの電流が流れているのか書かれています!
じゃあいらなくない?
でも、電源装置の表示は「電源装置に」流れる電流やかかる電圧を測っているので、例えば、回路の中に組み込まれている豆電球に何Aの電流が流れているか、は分かりません。だから回路の中の電流・電圧を測るためには、電流計が必要なんです。
電源装置の値と豆電球の値は違うんだね!
電源装置の値は欲しい値じゃないことが多い!
じゃあ、実際に「電流計」と「電圧計」を実際に見てみましょう。
同じじゃん!
たしかに、似てますね。電流計と電圧計はどちらも同じような見た目をしていて、大きな違いは真ん中に書いてある「A」と「V」の文字くらいなんですが、使い方が全然ちがいます!
電流計と電圧計にわけなくても、一緒に測ればいいのに、、、
確かにその通りです!なんで別々にしないといけないのか、ヒントはこれまでの電流の学習と電圧の学習にあります。
電流は回路のどこを測っても一定で、電圧は直列つなぎをしても大きくならなかったけど、並列つなぎにすると大きくなりましたよね。
電流計は直列つなぎで回路の中に組み込みますが、電圧計は並列つなぎで回路の中に組み込みます。これが重要です!
これが最大のポイントだね!
つなぎ方の違いは、測っているものの違いから生まれているので、ただ覚えるだけでなく電流・電圧の本質を理解して使い方をマスターしましょう!
まずは、共通の使い方について学んでいきましょう!
電流計・電圧計 共通の使い方
電流計と電圧計はほとんど同じ見た目をしていていますが、器具の中身はかなり違います。
この違いによって電流と電圧をそれぞれ測ることが出来ています。
詳しく見ていきましょう!
どっちも-端子が3つと+端子が1つあるんだね
そうですね!「-端子」は3つあって、電池や電源装置の-極側につないで使います。逆に「+端子」は1つしかなく、+極側につなぎます。
なんで-端子だけ3つもあるの?
電流計と電圧計のどちらも、針が動くことで電流や電圧の大きさを調べています。
+端子は1つですが、3つの-端子で測る大きさの設定ができるんです!小さい設定にしておくと、大きな電流が流れた時に、電流計の針が振れすぎちゃって壊れてしまう可能性があるんだ。
逆に設定が大きすぎると、振れが小さくて見えにくかったりもするね。
10Vの電圧を測りたい時に3Vしか測れない設定だと壊れちゃうってことね
そういうこと!-端子を切り替えることで調整ができるんだね!
測る電流や電圧がわからない時は、針が触れすぎないように、最初につなぐ端子は電流計・電圧計どちらも数字が最も大きな端子(5A、300V)で測定します。
最初につなぐ-端子は、針の振れが一番小さくなる数字が最も大きい端子
それ以外の注意点は、必ず水平な場所に置いて、目盛りは正面から最小目盛りの10分の1まで読み取りましょう。
最小目盛りの10分の1まで読むのはメスシリンダーとかと同じだね
これは理科の世界の基本中の基本です!
目盛りの読み方については下で詳しく説明していきます。早速それぞれの使い方を見ていきましょう!
電流計の使い方
電流ってなんだったか覚えてる?
電気の粒の流れ!
そう、だから電流計が測っているのは「その場所に何個の電気の粒が流れたか」なんだ!
つまり電流計に使い方は、電流を測りたい地点を決めてその場所に電流計を入れて、そこを通る電気の粒の数を数えている、っていうイメージを持つといいよ!
このイメージを持っていると電流計は直列つなぎで回路の中に組み込む必要があることがわかります。
電流計に電気の粒が入っていかないと数えられないもんね!
はい、前の学習で、直列回路を流れる電流の大きさ(電気の粒の数)は同じだったことを思い出せば理解できますね!
電流計の中に入ってきた電気の粒の数を数えている
実際につないでみると、こんな風になります。
電流計は写真のように、+端子を電池の+極に、-端子を-極につないでいます。3つある-端子の選び方を具体的に見ていきましょう!
電流計の-端子は5A、500mA、50mAの3つあります。上の写真の回路でつなぐ端子を変えてみます。
1A=1000mAだったね
5Aの端子につないだ時の針の振れは小さく、500mAの端子につなぎ変えると振れが大きくなったことがわかりますね。
数字が小さい端子=振れが大きい!
端子に書いてある5Aや500mAというのは、一番右の数字が何Aを示しているかを表しています。
5Aの端子の場合のマックスは5A、500mAの端子のマックスは500mAという感じです。
今回、何mAの電流が流れているか測ってみましょう!
5Aの-端子だと針の振れが小さくて見にくいね
ですね。針の振れが小さいから端子を変えて大きくしたいですよね!
5Aの次に小さい端子は500mAだから、5Aで測っている時に500mAを超えていなければ端子の変更をしてもOKですね!
5Aの端子で見ると、200mAくらいだから変えてOKだね!
はい、500mAの端子で測れる最大の500mAよりも小さいので今回は端子を変えることができます。
しかし、5Aの端子で測った時に500mAよりも大きな電流が流れていると針が振り切ってしまうので、端子を変えることはできないので要注意です!
500mAの端子に変えると目盛りが読みやすいね!
-端子を変える時は、針が超えない値であることを確認してから変えよう!
電流計や電圧計の目盛りを読む時は、メスシリンダーなどと同じように、最小目盛りの10分の1まで読むんでしたね。
500mAの端子につないだ時の最も小さな目盛りは10mAごとにつけられていますね。なので、その10分の1である1mAまで電流を読む必要があります。
目盛りを読むと、180mAとわかります。最後の0が最小目盛りの10分の1になります。
電圧計の使い方
電圧計は、ある地点にかかる電圧を調べることが出来ます。
電圧の復習をすると、電池や電源装置が電気の粒を上にあげるはたらきがありました。この上がった分の高さを使って豆電球が粒を下げることで光るんでしたね。
この時に豆電球が使った「電気の粒の高さ」が電圧でした。
電圧計はその場所の高さを調べるんだね!
電圧計は豆電球などに入る前の電気の粒の高さと出た後の高さを比べることで、豆電球にかかっている電圧を測ることが出来ます。
前と後の2か所の高さの差を調べるので、電圧計は並列つなぎで回路に組み込みます。
回路を組むとこのような感じで、電流計と同じように+極からの導線を+端子につなぎ、-端子からの導線を-極につなぎます。
つなぎ方以外は一緒だね!
電圧計の-端子は300V、15V、3Vの3つがあってこれで調整をします。
電圧計も電流計と同じように大きな電圧が流れても針の振れが小さい300Vの-端子からつないで、針の振れが小さかったら15V→3Vの順につなぎ変えていきます。
針が振れ過ぎないようにしよう!
目盛りの読み方は電流計と同じように最小目盛りの10分の1までしっかりと読みましょう!
電流計は直列つなぎ、電圧計は並列つなぎで回路に組み込む
-端子は3つあって、針が振り切らないように数字が大きい端子から接続する
電流計・電圧計の目盛りは最小目盛りの10分の1まで読む
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