いろいろな気体の特徴と性質!利用方法まで!

「気体」何個思い浮かびますか?

酸素、二酸化炭素、水素、、、
10個ぐらい思い浮かびますね。
今回はよく利用されている気体を紹介していきたいと思います!

気体におい水に溶けるか空気と比べた重さ調べ方利用方法
水素なしなし溶けにくい非常に軽い火のついたマッチ燃料電池、ロケット燃料
窒素なしなし溶けにくいほぼ同じ封入材、液体窒素
酸素なしなし溶けにくいほぼ同じ火のついた線香溶接、酸素カプセル
二酸化炭素なしなし少し溶ける重い石灰水ドライアイス、消火器
アンモニアなし刺激臭とても溶ける軽い濡らした赤リトマス紙肥料の原料、油落とし
塩素黄緑色刺激臭溶ける重いインクをつけたろ紙プールの消毒、漂白剤
塩化水素なし刺激臭よく溶ける少し重い濡らした青リトマス紙塩酸、胃液
硫化水素なし腐卵臭よく溶ける少し重い火山ガス、温泉

水素

水素は宇宙で1番軽い気体です!

「水素爆弾」という言葉を聞いたことがありますか?

第二次世界大戦後のアメリカで1952年、初めて水素爆弾を兵器として使う実験(アイビー作戦)で、水素爆弾が完成して以降、ロシア(ソビエト連邦)でも開発が進められました。

水素はとてつもなく危険な気体なんです!

その理由は、水素が可燃性(水素自体が燃える)性質をもっているからです。
この性質により、爆弾が作れるほど、爆発的に反応を起こせるんです!
ちなみに、太陽の70%くらいは水素でできていて、水素の核融合によって莫大なエネルギーを放出しています。

発生した気体が水素であることを確認するためには、火のついたマッチを近づけて、「ポン」と小さな爆発が起これば確認できます
※水素を集めるのは試験管でやりましょう。ビーカーで集めると超危険です!

このように爆発的なエネルギーを取り出せる水素は、燃料電池車のエネルギーとして利用されています。
燃料電池車は水素と酸素が化合するエネルギーで走るので、排気ガスを出さないエコな車なんです!!
(走るときに排気ガスを出さないだけで、水素をつくるときに発生はしている、、、)f:id:yuusiro17:20190203061605j:plain

窒素

窒素は空気の78%を占める気体です!

ちなみに、酸素が21%、アルゴン0.9%、二酸化炭素0.04%の割合で存在しています。

さて、窒素ですが、あまり特徴がありません!特徴がないのが特徴といったところでしょうか。
反応をしにくい無害なガスというイメージですね

ただ、液体窒素として利用されたり、反応しにくいためポテチの袋の中に入っていたりします(酸素が入ってしまうと、おいしくなくなるから)。

酸素

酸素は動物が生きるのに必要な気体ですね!

酸素にはデンプンを分解してエネルギーを取り出す役割があるんです。
そのほかにも助燃性(他のものが燃えるのを助けるはたらきがあります!
※水素とは異なり、酸素自体は燃えません!!助けるだけ。

例えば、火のついた線香を酸素の中にいれると、線香が酸素の助燃性によって激しく燃えます。
このように酸素の確認をすることができます。

高山病を治すための酸素ボンベや、体の治癒力を高める酸素カプセルに利用されていますね。

二酸化炭素

二酸化炭素は動物の呼吸で発生して、植物の光合成に使われていますね。

二酸化炭素は有機物が燃えるときに発生します!
二酸化炭素が発生するのは、有機物に含まれる炭素と空気中の酸素がくっつくからです。

石灰水と反応して、白く濁らせる性質があるので、石灰水で確認することができます。

二酸化炭素は消火器に使われていますが、二酸化炭素に火を消すはたらきはありません!!ものと酸素が触れないようにすることで、火を消しています!!そのはたらきに関しては窒素なんかでもいいってことですね。要注意。

ちなみに、ものが不完全燃焼したときに発生する一酸化炭素は有毒で、大量に吸うと死んでしまうので、ものを燃やすときはしっかりと換気をしましょう!

アンモニア

人の尿にも少し含まれており、有毒な気体です。

体内に発生しますが、肝臓によって無害な尿素に変えられています。肝臓で変えられない分が尿として出てくるんですね。
アンモニアは刺激臭をもつので、尿の刺激臭が強い=肝臓のはたらきが悪くなっている。というわけです。

そして1gの水にアンモニアが1L以上溶けるという、水に非常に溶けやすい性質を持っています。
また、水溶液はアルカリ性を示します。
そのため上方置換法で集められます。

台所の油取りや窓掃除に使うととてもピカピカに掃除することができますね。

塩素

塩素は洗剤によく使用されています。
混ぜるな危険、塩素系洗剤 と書かれている洗剤をみたことがあるかもしれません。
混ぜると塩素が発生してとても危険なんです!お風呂場で、塩素系洗剤と酸性の洗剤を混ぜて、亡くなったというニュースがたまに流れていますね。気をつけてください。

黄緑色という特徴的な色をしていて、特有の刺激臭を持ちます。

殺菌作用漂白作用があり、プールなどの消毒や衣類用の漂白剤に利用されています。
漂白作用を持つため、水性インクで文字を書いたろ紙などに触れさせることで、インクの色が抜ければ、塩素の確認をすることができます。

塩化水素

塩化水素は有害な気体で、塩化水素は非常に水に溶けやすく、その水溶液は塩酸と呼ばれます。
塩酸は強力な酸性の液体で、胃液の主成分です。

塩酸は強力な酸のため、食べたものを消化できるわけです!当然手にかかれば溶けますし、目に入れば失明の可能性もあります。実験でよく使われますが、保護メガネをするなど注意して使いましょう。

硫化水素

火山のにおいがする気体です。
特有の卵の腐ったにおい(腐卵臭)のする有毒な気体です。嗅覚を麻痺させる作用も持っています。
つまり火山ガスを長時間吸いすぎるのは体に良くないんですね。

空気よりも重いため、下にたまります。つまり火口からでたガスは山の下に流れてくるんですね。

漂白剤に使われたり、硫酸の材料として使われています。

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この記事を書いた人

私立中・高一貫校の現役理科教員です。
専門は生物学で、中学・高校理科の教員免許を持っています。
子供のころ勉強に使っていた学習サイトを自分でも作りたくでトライし始めました!
理科の授業を「何度でもふりかえる」ことが出来るように、知識+思考力がつくサイトにしていくのでよろしくお願いします!

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