指示薬を使って酸・アルカリ性を調べよう!【pH】

目次

酸性やアルカリ性を調べよう!

酸性やアルカリ性を調べる方法はいくつかあります。

例を挙げると

・リトマス紙

・BTB液

・フェノールフタレイン液

などがメジャーですね。

変わったところだと紫キャベツでも酸性・アルカリ性を調べることができます。

このような酸性・アルカリ性を調べられるもののことを指示薬といいます。

簡単に色の変化をまとめるとこのようになります。

酸性中性アルカリ性
リトマス紙青色→赤色変化なし赤色→青色
BTB液黄色緑色青色
フェノールフタレイン液無色無色赤色

しかし、酸性・アルカリ性ってどんなものなんでしょうか?

今回は酸性・アルカリ性の指標になっているpHの説明をしてから、いろいろな指示薬の紹介をします!

pHは酸性・アルカリ性の指標

酸性・アルカリ性の強さはpHピーエイチ、ペーハーとも読む)を使って表されます

pHが7の時の水溶液は中性です。

pHの数字ごとの酸性・アルカリ性を大体で示すと表のようになります。

~33~66~88~1111~
酸性弱酸性中性弱アルカリ性アルカリ性

中学校で学ぶ範囲ではありませんが、この数字は水溶液中に存在する水素イオン(H⁺)の数を示しています。数が小さいほど水素イオンの数が多いんです。

それでは、指示薬の使い方を見て行きましょう!

指示薬の種類とメリット・デメリット

リトマス紙

もっとも簡単に調べられるのは、リトマス紙です。

リトマス紙は調べたい水溶液をつけるだけで調べることができるのでとても便利です。

リトマス紙は赤色と青色に2種類があり、それぞれ役割が違います。

 

赤色のリトマス紙はアルカリ性を調べることができ、アルカリ性の水溶液につけると青色に変化します。

アルカリ性や中性の水溶液につけても色が変化しないので、赤色のリトマス紙だけではアルカリ性と中性を調べることはできません

 

青色のリトマス紙は酸性を調べることができ、酸性の水溶液につけると赤色に変化します。

また、アルカリ性と中性を調べることはできません

リトマス紙のメリットは簡単に調べることができるという点です。

デメリットは2つで、酸性・アルカリ性は判別できるが、その強さまではわからないこと

もう1つはリトマス紙を使えるのは1度きりなので液体の指示薬と違い、水溶液を中和(酸とアルカリを混ぜること)しながら変化を調べることはできません。

BTB液

BTB液は液体の指示薬で、数滴いれるだけで酸性からアルカリ性まで調べることができますちなみに、正式名はブロモチモールブルーといいます。

色の変化は

酸性→黄色 中性→緑色 アルカリ性→青色

となります。

 

BTB液を入れてから酸性・アルカリ性の物質を追加で入れるとさらに色が変化するので、中和して中性の液体をつくることができます。

また、BTB液の色は酸性、アルカリ性の強さによって黄色、青色の濃さが変わります

写真でみるとこんな感じです。

BTB液のデメリットは、しばらく置いておくと空気中の二酸化炭素が溶け込むので、酸性側に色が少し変わってしまいます。

BTB液を使う時は入れる前に緑色であることを確認するようにしましょう。

フェノールフタレイン液

フェノールフタレイン液は無色の液体で、アルカリ性の液体と反応して赤色に変化します。

アルカリ性しか判別できないなら、酸性・中性の判別もできるBTB液のほうがよくない?と思いますよね。

ですが、フェノールフタレイン液にもメリットがあるんです。

 

それは、色の変化がとても敏感であることです。フェノールフタレイン液の色の変化は急激に起こります

変化が敏感なので、アルカリ性の強さがある強さ(pH8~10くらい)になったこと簡単にわかります。BTB液では色の変化がじわじわと起こるからどの程度の強さなのかわかりにくいんです。

 

フェノールフタレイン液のデメリットは中性と酸性が区別できないことと、フェノールフタレイン液を使った試験管などは洗うのがめっちゃ大変という点があげられます。

ちなみに、試験管を洗う時は水にしばらくつけて置いてからよく洗うといいです。

そのほかの指示薬

リトマス紙、BTB液は酸性かアルカリ性かどうかわかるだけでしたが、フェノールフタレイン液はあるpHになった瞬間を知ることができます。

便利さでいうとリトマス紙、BTB液のほうが圧倒的ですが、フェノールフタレイン液のほうが精度が高いわけです。

厳密な実験を行う時はBTB液のような色の変化が微妙な指示薬よりは、ある値で一気に色が変わる指示薬のほうが適しています。

なので、実験によって自分が調べたいpHに適した指示薬を選んで実験を行うことがほとんどです。

例を挙げると

メチルオレンジ(pH3.1~4.4)やメチルレッド(pH4.2~6.2)などがあります。

まとめ

酸性・アルカリ性の強さはpHを使って表される

pH7の液体は中性

酸性・アルカリ性を調べる試薬を指示薬といい、リトマス紙BTB液などがある

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この記事を書いた人

私立中・高一貫校の現役理科教員です。
専門は生物学で、中学・高校理科の教員免許を持っています。
子供のころ勉強に使っていた学習サイトを自分でも作りたくでトライし始めました!
理科の授業を「何度でもふりかえる」ことが出来るように、知識+思考力がつくサイトにしていくのでよろしくお願いします!

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