加熱によってできること
ものを加熱するといろいろな変化を起こすことができます。理科の実験には欠かせないですね。
例えば、水を加熱すると水蒸気に状態変化しますし、トウモロコシを加熱すればポップコーンになったり、料理をすることもできます。
熱以外にも、電気や光などでも物質を変化させることができます。
ある物質が別の物質に変化することを化学変化(化学反応)といいます。
上の例では、水を加熱して水蒸気に変化させても、物質として同じ水なので、化学変化ではありません!(状態変化といいます)
酸化銀を加熱してみよう!
今回は酸化銀を加熱して化学変化する様子を見てみましょう。
まず実験器具の説明をします。

上の写真のように酸化銀を試験管に入れて加熱をします。
※酸化銀を直接加熱すると、試験管にこびりついて取れなくなってしまうので、アルミホイルで作った船に乗せて取り出せるように工夫がされています。
加熱していくと、黒色だった酸化銀が白色に変わっていきます。表面の空気に触れている部分から化学変化が起こって色が変わるため、色の変化がみられてからすぐに加熱をやめると全部はまだ変化しきっていないので、色が変化がみられてからも十分に加熱をしてから取り出しましょう。
表面から反応するということは、気体が関係していることが考えられます。
発生した気体を回収し、試験管に火のついた線香を入れると線香の火が強くなります。
このことから、酸化銀を加熱すると酸素が発生することがわかります。
白色に変化した加熱後の物質を調べてみましょう。
金属の性質は3つありました。①金属光沢②展性・延性③電気・熱を通しやすい
今回はわかりやすい金属光沢があるかどうかを調べてみます。
酸化銀と加熱後の物質をろ紙にとって、試験管の底を使って磨いてみると下の写真のように、酸化銀は光沢が見られませんが、加熱後の物質は光沢がみられました。
酸化銀は名前に銀が入っているため、金属のようにも聞こえますが、非金属なんですね。

実験結果から酸化銀は非金属で、加熱後の物質は銀ということがわかります。
つまり、酸化銀を加熱すると別の物質に変化したことがわかります。酸化銀の加熱は化学変化というわけですね。
この化学変化では、酸化銀→銀+酸素という反応が起きていることがわかりました。
1種類の物質が2種類以上の物質に化学変化することを特に分解をいいます。
まとめ
ある物質が別の物質に変わることを化学変化という
化学変化でも特に1種類の物質が2種類以上に変わることを分解という
酸素銀は加熱すると銀と酸素に分解される
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