植物が花粉を飛ばす理由は?
ハクションッ!!
花粉症?
なんで花粉を飛ばすんだ!!
春頃になると花粉症で苦しむ人が多くでますね。日本人の約30%は花粉症にかかっているそうです。
花粉症の人が現れる主要な植物は、スギ、ヒノキ、イネとかですよね。これらの植物は裸子植物などの少し古いタイプなんです。
植物に古いとかあるの?
植物たちも動物と同じように生き残るために進化し続けてきましたが、新しい植物は効率的に子孫を残せるように少ない花粉で子孫を残せるようになったけど、昔の古い植物はそんなに進化できていないんですね。
この進化の差と花粉のつくりかたの違いが面白いから学んでいきましょう!
花粉の進化
花粉の進化を学ぶ前に、少し復習をしましょう。種子をつくるために必要なことって何か覚えていますか?
受粉!!
大正解!おしべのやくで作られた花粉がめしべの柱頭に付くことを受粉といい、受粉が起こると種子がつくられていくんでしたね。
受粉&種子については↓の学習で復習してね♪
ということは、花粉はとにかくめしべの柱頭にたどりつかないといけません!
花粉たちの進化は受粉、つまり柱頭にたどりつくための闘いなんです!
受粉はバトル!!
花粉は受粉するために進化し続けた!
風媒花
花粉を飛ばす方法はいくつかありますが、マツやスギのように「風」を使って花粉を飛ばす植物を“風媒花(ふうばいか)“といいます。
風媒花の作戦で受粉させようとすると、風任せになるから、風媒花という手段は「大量にまき散らす」ことが必要不可欠でした。
下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるってわけですね。
だから花粉が大量発生するわけだ
そーいうことです。だから花粉症患者が多く発生するわけですね。
風媒花は花粉をたくさん飛ばすことで受粉する作戦
風媒花の特徴
風媒花の花粉の特徴は、軽くて飛びやすい形状をしていることです。マツの花粉を観察すると空気袋がついていることがわかります。
遠くに飛ぶための工夫があるんだね!
また、ほかの特徴として、風媒花の植物は地味という点も挙げられます。
確かに地味だけど、なんで?
風媒花は、風で受粉を行う戦術をとっているから、派手な花を付けたり、においを出して、虫たちをおびき寄せる必要がないからです。
コチラの学習で裸子植物について詳しく解説しているので一緒に学んでね♪
派手な花は虫を集めたいってこと?
風媒花は地味な植物が多い
そうです!次に派手な花をつける虫媒花の植物をみてみましょう!
虫媒花
派手な花を咲かせたり、いい匂いを出して虫たちをおびき寄せて受粉する戦術をとった植物を“虫媒花(ちゅうばいか)”といいます。
虫媒花の戦術は、虫たちを花に集めて受粉を手伝ってもらうというものです。
ミツバチやチョウなどの虫が鮮やかな花や匂い、蜜に集まってくれれば、近くにあるおしべの花粉を体に付けることができます。
体に花粉が付いたまま、別の花に飛んでいってめしべの柱頭に体が当たってくれれば、めでたく受粉できるって作戦です。
この作戦を実行するために、おしべやめしべの近くで蜜をだしたり、いい匂いで誘ったりする工夫をしてるんですね♪
虫媒花賢いっ
虫媒花の植物を見てみると、派手な花が多いですね。
確かに派手!って感じだ
虫媒花の特徴
風媒花の花粉は風で飛ぶから軽かったですが、虫に運んでもらう虫媒花の花粉はどんな特徴があるでしょうか?
虫が付けたくなるオシャレさとか?
さて、どうでしょうか?
タンポポとツツジの花粉を双眼実体顕微鏡で観察してみました。特徴が見つけられますか?
丸じゃなくて少しトゲトゲしているね。
そうなんです!顕微鏡でみるとトゲトゲして見えるのは、虫たちに花粉が付きやすくするための工夫がされているんです。
タンポポやユリなどの虫媒花の花粉を触るとめっちゃ手につきます。理由は花粉自体がベタベタしているからで、ベタベタがトゲトゲに見えているんですね。
虫媒花の花粉は虫の体に付くようにベタベタしている
虫媒花に似た鳥媒花という植物も存在します。
鳥媒花
鳥媒花(ちょうばいか)は名前の通り、花粉を鳥に運んでもらう植物です。
例をあげるとこのような植物です。
鮮やかな花だ!
鳥媒花も鳥を引き付けるために鮮やかな花弁をつくるんですね。
水媒花
水媒花(すいばいか)は水の流れを利用して花粉を遠くに飛ばす植物です。
例をあげるとこのような植物です。
花粉が水で運ばれるって何か不思議だね
ですね。植物のいろいろな工夫に感動できますね♪
植物は風・虫・鳥などを利用して花粉を飛ばす
風媒花の花粉は風で飛びやすいように軽い
虫媒花の花は虫が集まりやすいように華やかでいい匂いがする
今回のまとめクイズ!
次の学習も一緒に頑張ろうね!
コメント
コメント一覧 (1件)
よくわかった!小学校の頃、勉強したけどよくわからなかったのに、なぜかすっと頭に入ってきた!すごすぎる!