種子はどうやってできる?受粉後のめしべの変化!【子房と胚珠】

目次

タネはどうやってできる?

りんご美味しいっ

今日もおいしそうに食べてるね!

タネさえなければ全部食べられるのに、、、

確かに食べる側にとってはタネは邪魔だけど、植物にとっては大事なものなんだ。

ところでりんごのタネってどうやってできるか知ってる?

全然知らない!

ですよね。今回は、複雑なタネのでき方を学んでみましょう!

アブラナの観察

植物のタネは理科の用語で、”種子”と呼ばれます。種子は簡単にできるわけじゃなく、複雑な過程を経て作られます

子どもと同じだもんね。

そう思うと大変なことがイメージできますね。

前回の学習で植物の花を分解して、めしべやおしべがついていることを発見しましたね。めしべとおしべが種子がつくられる仕組みに関わっているんです。

https://hario-science.com/joint-petal-flower-separated-petal-flower/

めしべとおしべの秘密を探ろう!

今回観察する植物はコレ!

菜の花だ!

そうです。一般に菜の花と呼ばれている植物は「アブラナ」という植物で、成長して見頃の時期になると菜の花と呼ばれるようになります。

アブラナは黄色の花をつくる植物で、昔から野菜としても油を採るための植物としてもよく利用されてきました。

花から油がつくれるんだ!

アブラナのめしべはツツジなどと比べて分厚くて、観察しやすいから理科の授業ではよく使われています。

ツツジの観察では、がく>花弁>おしべ>めしべの順にパーツがついていることを学びましたが、今回はさらに細かく観察してみましょう!

アブラナを中央で真っ二つにしたイラストはこんな風になっています。

ツツジの時より複雑だね

そうですね!まずは、おしべをみてきましょう。

おしべのつくり

おしべの先端の”やく”って何?

やくは簡単に言うと「花粉を入れる袋です!

花粉症になるやつ?

そうですね。花粉は植物のおしべを引っこ抜いて、やくをピンセットなどでつぶしてから顕微鏡で観察することができます

アブラナじゃないけど、ツツジ&たんぽぽの花粉を観察してみるとこんな風になっています。

パンパンに詰まってる!

そうなんです。花粉は種子をつくるために重要な役割を果たしているから、花粉なしじゃ新しい子どもをつくることができないんです!

花粉と種子の関係は次のめしべのつくりで学習しましょう!

おしべの先端には花粉をつくる“やく”がある

めしべのつくり

めしべの先端は”柱頭(ちゅうとう)”といいます。柱頭におしべのやくでつくられた花粉が付くことを“受粉”といいます。

近くだから簡単につくよね?

と思うよね。でも違うんです!

実は、自分でつくった花粉で受粉するよりも他の花の花粉で受粉したほうが、優秀な子孫を残せるんです。だから、植物たちは、他の花の花粉をもらいたいんです。

そのために、いい匂いで花粉を運ぶミツバチを呼び寄せたりして、いろいろな花たちの間を飛び回らせているんです。

植物も賢いんだねぇ

スゴイですよね。受粉は種子をつくりはじめるスタートだから、超重要なポイントです!

受粉は種子をつくるためのスタート!

柱頭と子房の間の部分を花柱(かちゅう)といいます。

名前の通りだね

はい、そしてめしべの中で大切なのが、根元にある”子房””胚珠”です。

受粉が起きると、胚珠が成長すると種子になり、それを覆っている子房果実になります。

胚珠が種子の元なんだね

そういうことです!この変化が超重要だからしっかり押さえようね♪

受粉すると
胚珠→種子 子房→果実 に成長する

覚え方は成長前後の語呂の繋がりで覚えるといいね。

(はいしゅ)→しゅし)になる!

おまけ:りんごは果実?

じゃありんごは果実を食べているんだね

だいたい合っていそうだけど、厳密には違います。りんごの果実は、普段捨てている芯の部分だけで、おいしく食べられる部分は花托というパーツが成長したものです。りんごのように子房以外の部分が成長している果物は偽果と呼ばれます。

おいしい部分は果実じゃないんだ!!

はい、いちごも偽果の仲間でぶつぶつしている部分にちょこっと付いているのが果実で、ものすごく薄く、ここに種子がついています。

モモなどの果実やナスなどの野菜の多くは食べている部分は果実ですが、りんごやいちごのように果実以外を食べている植物も、枝豆のように種子だけを食べている植物もあります。

なんで植物は食べられちゃうのに実をつくるの?

いい疑問ですね。植物たちが実をつくるのは動物たちに食べられるためなんです!

なんで!?

植物は動くことができないから、実をつくらないと種子をそのまま下に落とすことになってしまいます

下に落としても成長するスペースがないから、子どもは育たないし、もしその土地が火事なんかになったら全滅しちゃいますよね。

子どもは遠くに行って欲しいのか

そういうことですね。なんか人間と違いますね。

植物はいろいろな工夫をして、種子を遠くに飛ばそうとしています。リンゴやイチゴが美味しい実をつくるのも工夫の1つです。

美味しい実を付ければ動物たちが食べてくれて、種子が体内に残ります。その種子が動物たちが移動した先でフンとして出てくれれば、動物を使って遠くの地に子孫を残すことができるんです!

植物賢っ

今回のまとめ

花粉おしべの先端にあるやくでつくられる
めしべの柱頭に花粉が付くことを受粉という
受粉すると胚珠は種子に、子房は果実に成長する

今回のまとめクイズ!

受粉後の変化として正しいものは?
受粉後の変化
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次の学習も一緒に頑張ろうね!

次の学習

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この記事を書いた人

私立中・高一貫校の現役理科教員です。
専門は生物学で、中学・高校理科の教員免許を持っています。
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