密度の単位と計算方法を理解して”沈む氷”の謎を解き明かそう!【中1化学】

今回の授業はYouTubeで実験動画付きで解説しているから、ぜひ参考にしてください↓

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密度ってどんなもの?沈む氷の実験で考えよう! イスラエルにある死海の密度は1.24g/cm³だそう。だから海に浸かりながら本を読める。行ってみたいなぁということで密度の授業です!0:00 沈む氷の実験(実験動画)0:25 ...
目次

不思議な氷

いきなりですが、この不思議な氷を見てください!!

沈んでる!?

ね、不思議だよね。

さて、どうしてでしょうか?

今回の課題

氷が沈む理由はなんだろう?

普通に考えるとあり得ないから、、、トリックがあるな!!

ほう鋭いね!

普通に考えると浮くって考えはなんで?

だって、氷は軽いじゃん!!

いや、それは少し違います。軽さとは別の「密度」というものによって、浮くか沈むかが決まるんです。

重さと密度

さて、クイズです!!

クイズ

わた1㎏!!

残念!!正解はどちらも同じです。

あ、そっか重さは両方とも1㎏か!

でも、わたの方が軽いって思ってしまいますよね。つまり重さとは別の基準を考えないといけないんだね。

それが、「密度」です。“詰まってる度“って考えるとわかりやすいよ。

密度=中身がどのくらい詰まっているかってイメージしよう!

鉄1kgとわた1㎏を比べると体積が大きいのはどっちですか?

わた!

ですね、同じ1㎏でも鉄なら少しの量でOKだけど、わたで1㎏をつくろうと思うとたくさんのわたを集めないとダメですよね!

体積と重さは関係している

密度ってどんなもの?

密度は質量(重さ)体積の2つの要素で決まります。

体積当たりの重さが多いほうが密度が大きいってことです。

どういうこと??

イラストで考えてみましょう。

1つの箱の中に2個のボールが入っている箱と、10個のボールが入ってる箱だとどっちが重たいですか?

当然10個入ってる箱!

ですよね。大きさが一緒でたくさん中に入っている方が密度が大きいって考えてください。

例えば、鉄とわたの例で言うと、鉄の箱には10個のボールが入ってるから、ボールを100個欲しいとなったら、10箱でいいんですが、わたの箱には2個しか入ってないから50箱必要になります。

箱の数×中身の数=ボールの数ってことだね!

そういうこと!!

その考え方さえできれば密度なんて簡単に理解できちゃいます!

密度の単位は〔g/㎝³〕で表されます。

/って何?

これは割り算と考えるとわかりやすいよ。

質量〔g〕を体積〔㎝³〕で割ったものが密度ってわけ!これを覚えておくと計算の時に少しだけ楽になるよ♪

でも2つが合わさっているみたいで難しいな、、、

箱とその中身で考えると理解しやすいです。さっきの例だと

密度=1つの箱に入っているボールの数
体積=箱の数
質量=全体のボールの数

と考えればOK!

密度は箱の中に入ってるボールの数!!

箱の中にボールがたくさんある=密度が大きいってことだから、鉄の方が密度が大きいですね。

鉄の密度は7.87g/cm³で、これは鉄1cm³を集めると7.87gになるよってことです。

いろいろな物質の密度をみてみましょう!

液体や気体にも密度があるんだね

うん、地球にある物質は全部密度があるよ、液体や気体は固体と違って、比較的自由に動くことができるから、密度が大きいものが沈んだりします。

例えば、水の中に鉄を入れると沈むのは簡単にイメージできるね。

じゃあそれをふまえて考えると、最初の氷が沈んでいたのは何でかな?

氷の方が密度が大きいってこと?

そうなんです!最初の写真で氷が沈んでるのはビーカーの中の液体よりも密度が小さかったからなんだ!

じゃあ、あの液体は水じゃないんだね!

大正解!水と氷の密度を比べると氷の方が小さいから水に浮くはずだもんね。

というわけで実は最初の液体は「エタノール」した!

密度を比べるとエタノール<氷だから沈んだんだね!

そういうこと!例えば、液体の中で密度が大きい水銀と鉄の密度を比べると鉄のほうが密度が小さいから、鉄は水銀に浮くんです!

鉄なのに浮くんだ!

密度についてわかりましたね!

じゃあ次は密度の計算問題に挑戦してみよう!

密度の計算

さっそくだけど問題

問題

質量20gの物体の体積を測ると5㎝³でした。この物体の密度は何g/cm²でしょうか?

箱とボールのイメージが出来ればOK!

箱とボールのイメージ復習

密度=1つの箱に入っているボールの数
体積=箱の数
質量=全体のボールの数

質量が20gだからボールは全部で20個ってことだね!

そういうこと!じゃあ体積5㎤は?

箱が5箱あるってことだね!!

大正解!それをイラストにするとこんな風になるね!

密度は1つの箱に入ってるボールの数だったね

ということは密度は4だ!

単位をちゃんとつけようね!

4g/cm²!

大正解!!箱とボールのイメージが描ければ余裕だね

この考え方を式にするとこうなるね。

式を使って解けるのようになっても最初のイメージに戻ることが大切だよ

次の問題にも挑戦しよう!

問題2

密度が2.5g/cm²の物体8㎝²の質量は何gでしょうか?

むむ、分数だ、、、

小数でも考え方は同じ!8つの箱に2.5個のボールが入ってると思えばOK

イラストだとこうだね

小数でも計算できるんだ!

数字に注目しすぎると、小数や分数が出てきた時にとまどってしまうけど箱とボールのイメージが出来ていいれば大丈夫!

数字は勝手に変えてしまえばいい!

問題3

質量が13.5gで密度が2.7g/㎝³の物体の体積は何㎝³でしょうか?

ダブル小数だ!!

そんな時は数字を変えてしまいましょう!

小数を簡単な数に変えます!

今回は13.5g→6g、2.7g/cm³→2g/cm³に変えました。

問題3’

質量が6gで密度が2g/㎝³の物体の体積は何㎝³でしょうか?

そんなことしていいの!?

いいんだ!これが答えってわけじゃなくて式を確認するための手順だと思って!

簡単な数字で式を立てた後、数字だけ元に戻してもOK!

この簡単な問題で計算式を立てると

6g÷2g/㎝³になりますね。

この状態で、簡単にした文字をもとに戻すと

13.5g÷2.7g/㎝³=5㎝³と簡単に解くことができるんだ!

数字が簡単だとわかりやすい!!

この方法は最初のうちはわかりやすくていいんだけど、結構面倒くさい。

慣れたら小数などの少し複雑な数字があってもそのまま式を立てられるようになって欲しいです。

そんなハイレベルなことをするためには、「単位」について深く理解する必要があります

単位が表していることと扱い方が分かれば、密度以外の計算問題も簡単に解くことができるようになります!

ぜひマスターしてくださいね☆

今回のまとめ

密度は”詰まっている度”と考えよう!

密度=質量〔g〕÷体積〔㎝³〕

ボールと箱のイメージで式を立ててから数字を元に戻す

今回のまとめクイズ!

体積50㎝³で質量25gの物質の密度は何g/㎝³?
密度の計算問題
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次の学習も一緒に頑張ろうね!

次の学習

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この記事を書いた人

私立中・高一貫校の現役理科教員です。
専門は生物学で、中学・高校理科の教員免許を持っています。
子供のころ勉強に使っていた学習サイトを自分でも作りたくでトライし始めました!
理科の授業を「何度でもふりかえる」ことが出来るように、知識+思考力がつくサイトにしていくのでよろしくお願いします!

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