カイロの歴史と材料
カイロの始まりは江戸時代にもさかのぼります。カイロといっても、石をたき火で温めて布にくるんだものでした。大正時代はアルコールランプのような原理でベンジンという液体を容器の中に入れて少しずつ反応させて温めるカイロになりました。
現在の使い捨てカイロになったのは、1978年ごろからです。この使い捨てカイロが温かい理由を学んでいきましょう!
さて、使い捨てカイロの材料は何か知っていますか?
カイロの袋の裏側には、食品と同じように原材料が書いてあります。ちなみに、この原材料は多く含まれている順に書かれています。
読んでみると、原材料:鉄分、水、活性炭、バーミキュライト、高吸水性樹脂、塩類
となっています。
カイロの基本的な材料は鉄、水、炭素です。使い捨てカイロの中に水が含まれているんです!樹脂によってぬれたスポンジのようにして、カイロは乾いているのに、水を含むことができています。これを可能にしたことによって使い捨てカイロが完成しました。
カイロの中の化学変化
カイロの化学変化の核となっているのは最も多く含まれている鉄です。
鉄+酸素→酸化鉄 の反応が起こる時に、熱を出します。このように化学変化する時に熱を出す反応を発熱反応といい、この時に発生した熱を反応熱といいます。
水と炭素はこの鉄の酸化の反応をはやめるためにカイロに入っています。
水にぬれた金属はさびやすいですよね。さびるということは酸化することと同じです。つまり、水の役割は鉄の酸化をしやすくする役割です。
炭素は空気中の酸素を集める役割です。酸化銅を還元した時のように炭素は酸素ととても仲がいいです。そのため炭素を入れることで、酸素を鉄と出会わせやすくします。実際炭素なしでは、反応速度はとても遅いです。
カイロを作ろう!
実際に使い捨てカイロを作ってみましょう!
材料は鉄(6g)、炭素(3g)、食塩水(5mL)の3種類を使ってカイロを作ります。
蒸発皿の上に鉄と炭素を置き、よく混ぜます。その後、食塩水をかけてから温度計を刺して温度の変化を調べます。
カイロは7分後に75℃まで温度上昇して、そのあとはだんだんと温度が下がっていきました。
このカイロはあまり長持ちしませんね。でも、簡単にカイロを作ることができることがわかりましたね。
使い捨てカイロは半日以上温かさをキープできるので、すごいですね!長い間研究された結果ですね。
まとめ
鉄、炭素、水を混ぜるとカイロができる
鉄が酸化する時に出る熱を反応熱といい、熱を出す化学変化を発熱反応という
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