エネルギーってどんなもの?
私たちはご飯を食べてそこからエネルギーを取り出して、生きています。食べ物にはカロリーが書かれていますよね。カロリーはエネルギーのことです。
エネルギーはどういうものなのでしょうか?
食べ物を食べなければ、私たちは動くことができません。動くためにはエネルギーが必要です。
理科的な動くとは「仕事をすること」と言い換えることができ、エネルギーは仕事をするために必要なものといえますね。
仕事をする能力のことをエネルギーを呼びます。仕事とは、他の物体に力を加えて動かすことでした。つまりエネルギーが大きい物質ほど大きなエネルギーを持っています。エネルギーの単位は仕事と同じく〔J(ジュール)〕です。
エネルギーを持つ物体は他の物体に仕事をすることで、その物体の持つエネルギーは減り、その仕事をされた物体はエネルギーが大きくなります。
今回はエネルギーについて学んでいきましょう!
高いところにある物質が持つ位置エネルギー
高いところからものを落とすと、下の物体に力を加えて仕事をすることができます。
同じ物体でも高いところに持っていくと、物体自体は変化しないのに、物体が持つエネルギーが大きくなります。
このように、高いところにある物質の持つエネルギーのことを位置エネルギーといいます。
位置エネルギーは英語ではポテンシャルエネルギーといい、ポテンシャルとは潜在的なという意味があります。潜在的なエネルギーなので、そのままでは仕事をしませんが、落ちる時に他の物体に仕事をします。
位置エネルギーの大きさは何によって決まるのでしょうか?
実験をして調べましょう!①物体の高さ②物体の質量③物体の材質が位置エネルギーに関係するのか調べるために、高さを変えられるレールの上を質量や材質の違う球を転がして、プラスチックの物体にぶつけてその移動距離でエネルギーの大きさを測ります。
下の器具でレールの高さを変えながら、異なる質量で、材質が違う球を転がして、ぶつけた物体の移動距離と物体にぶつかる前の球の速さを測定しました。
〈実験の結果〉
①高さを5㎝、10㎝、15㎝に変えたところ、高くなるほど物体の移動距離は大きくなった。
②球の質量を20g、40g、60gに変えたところ、物体の移動距離は高さを変えた時と同じく、大きくなった。
③40gのプラスチックの球と金属の球を同じ高さから落としても、物体の移動距離はほとんど変わらなかった。
これらの結果から位置エネルギーは、球の高さと質量に関係して大きくなることがわかります。
式にすると
位置エネルギー〔J〕=物体の高さ〔m〕×物体の質量〔N〕で表されます。
実際は空気抵抗や摩擦が存在するので、比例した結果は得られませんが、空気抵抗や摩擦がない条件で実験を行うと、位置エネルギーは物体の高さと物体の質量に比例して大きくなります。
運動している物体が持つ運動エネルギー
運動している物体に当たると仕事をされます。走っているトラックに当たったら吹っ飛ばされるイメージです。
運動する物体は仕事をすることができるので、エネルギーを持っています。運動している物体が持つエネルギーを運動エネルギーといいます。
運動エネルギーの大きさについても同じ装置を使い、球を落下させて
①球の質量②球の速さ の条件を変えて、物体の移動距離を測定しました。
〈実験の結果〉
①球の質量を大きくすると、質量に比例して物体の移動距離が大きくなった。
②球の速さを大きくすると、物体の移動距離は大きくなり、グラフを書くと、速さを2倍、3倍にすると、移動距離は4倍、9倍と二次関数のグラフになった。
これらの結果から物体の質量と速さが大きいほど、運動エネルギーの大きさは大きくなることがわかりました。
オマケですが、式にすると
運動エネルギー〔J〕=物体の質量〔N〕×物体の速さ〔㎧〕÷2
になります。
まとめ
仕事をする能力の大きさはエネルギーを使って表す
位置エネルギーは物体の高さと質量に比例する
運動エネルギーは物体の質量と物体の速さの2乗に比例する
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