動滑車・定滑車を使って小さな力で物体を持ち上げよう!【仕事の原理】

便利な滑車の不思議

この写真のような井戸に使われている道具を知っていますか?

ひもを通して回すやつ!

そうです!少し見にくいですが、ひもを引っかけて使う「滑車」というものです。

なんで普通に引っ張らないの?

この「滑車」には、水を簡単にくみ上げるための秘密が隠されているんです!

今回はこの滑車の秘密を解き明かしていきましょう!

滑車の仕事

滑車を使うと楽になるの?

さてどうなんでしょうか?

物体を持ち上げる(動かす)能力のことを“仕事“といいましたね。

滑車を使った時と使わなかった時の“仕事”について考えてみましょう!

滑車を使うと仕事が変わるのかな?

まずは復習をしましょう!

問題

仕事=加えた力〔N〕×距離〔m〕だったね

ですね!計算すると、、、

こうなりますね。

この10㎏の物体を1m上げる仕事を滑車でやってみましょう!

この計算がまだわからない人は↓を先に読んで勉強してね

定滑車

問題

これって楽なのか?

さてどうでしょうか?計算で確かめよう!

仕事の大きさは「力」と「移動した距離」で決まりますね。

だから、人の「ひもを引く力」「ひもを引いた距離」を考えればOKです。

結局引く力も距離も同じ?

そうなんです!このように滑車を使っても、10kgの物体を持ち上げるためには、100Nの力が必要になります。

しかも、ひもを引く距離も変わりません!

意味ないじゃん!

滑車を使っても必要な力の大きさとひもを引く距離は変わらないから仕事の量も同じになってます。

でも!1つだけ違いがあります。何かわかりますか?

力の向き!

大正解!定滑車を使うと力の向きを変えることができますね。

例えば、井戸で水をくむ時にはバケツを上に引かないといけませんが、定滑車を使うと下向きに引っ張ればバケツを上げることができます。

体重を使えるね!

そういうことです。滑車によって力の向きを変えることができるから体重を使って簡単に物体を持ち上げることができるんです!

この滑車のように、動かない滑車のことを“定滑車”と呼んでいます。

定滑車は力の向きを変えられるから体重を使って物体を動かすことができる!

さらに滑車を別の方法で使うこともできます。

動滑車

滑車の使い方を変えてみましょう。

さっきと何が違うの?

滑車の位置に注目してみてください。

さっき学習した定滑車は滑車が動きませんでしたが、このような使い方をすると滑車自体が動くことがわかりますね。

このような滑車を特に“動滑車”と呼んでいます。

動かない滑車⇒定滑車 動く滑車⇒動滑車

動滑車を使うとどう違うの?

動滑車を使った時の仕事を考えてみましょう!

まずは、必要な力はどうでしょうか?考えてみましょう。

物体に100Nの力を加えないともちろん物体は動きません。ただ、動滑車の場合は人以外にも力を加えることができるんです!

ひもを引く力が小さくてもいいの?

そうなんです!動滑車の図を見ると、ひもの端っこが人の手元と天井の2か所にありますね。

この2か所から力が加わるから、1か所が加える力は半分の50NでOKなんです!

動滑車を使うと必要な力は半分になる

右のひもと左のひもがそれぞれ50Nずつ引っ張ってるんだね

そういうことです!

力が半分なら仕事も半分になるのかな?

さて、どうでしょうか?力は半分ってことがわかったけど、ひもを引く距離はどうでしょうか?

イラストで考えてみましょう。

物体を1m上げるためには、動滑車の右・左両方のひもを1mずつ引き上げないといけないことがわかりますね。

天井に固定されているひもは当然動かないから人が引くしかありません。

だから2mひもを引かないといけないんだね!

そういうことです!

動滑車は力が半分でいいけど、ひもを2倍引かないといけない

じゃあ全体の仕事について考えると、

仕事の量は変わらないことがわかりますね!

滑車を使っても仕事の大きさは変わらない
このことを仕事の原理という

滑車やてこ、斜面を使っても仕事の大きさを小さくすることはできないんですね。

じゃあ滑車を使ってもいいことないじゃん!

そういうわけではありません。滑車はいろいろな場所に使われているように、とても便利な道具なんです。

滑車の利用

例えば、定滑車を使えば力の向きを変えて、体重を使ってものを持ち上げることができましたよね。

なので、井戸などのいろいろな場所で利用されています。

動滑車もクレーン車エレベーターなどの重たい荷物を動かす装置に多く利用されています

動滑車は力を小さくできるもんね

はい。そういうことです。

500kgの物体を1m動かせって言われてもできませんが、10㎏の物体を50m動かすことはできますよね。

力は大きくできないけど、距離は簡単に伸ばせるもんね

クレーン車の内部ではたくさんの動滑車が組み合わさっていて、小さな力でひもをたくさんの距離引いてとても重たい物体でも持ち上げることができるようになっています

ひもがたくさんあるから力が少なくて済みそう!

クレーン車が引くために必要な力は「ひもの数」を考えればOKです!

今回のイラストの場合は動滑車で8本のひもを使って持ち上げているから必要な力は1/8になります!

複雑な滑車を考える時は「ひもの数」に注目しよう

斜面を使った時の仕事の原理

最後は斜面を使った時の仕事について考えてみましょう。

仕事の原理ってやつがあるから楽にならないんだよね?

そうです、それをふまえて次の問題に挑戦しよう!

問題

Bさんの力を求めればいいんだね!

今回のポイントはAさんもBさんも行っている仕事の大きさは同じってことです。

まずは、Aさんの仕事の大きさを求めます

Aさんの仕事は簡単に求められるね

100Nの力で真上に5m持ち上げてるから

$100N×5m=500J$

の仕事をしているね。

ってことはBさんも同じ仕事なんだね!

正解!Bさんも500Jの仕事をしているってことは力が計算できるんだ!

というわけで、

$?N×10m=500J$

の式を解いて50Nという答えが出ますね!

仕事の原理を使って計算ができるんだね!

今回のまとめ

動かない滑車を定滑車、動く滑車を動滑車という

動滑車引く力は半分になるけど、2倍の距離引かないといけない

滑車やてこ、斜面を使っても仕事の大きさは変わらない。このことを仕事の原理という

中3 中3物理 物理
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プロフィール
ゆうしろ

私立中・高一貫校の現役理科教員です。
専門は生物学で、中学・高校理科の教員免許を持っています。
子供のころ勉強に使っていた学習サイトを自分でも作りたくでトライし始めました!
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