地球の始まり
地球は46億年前に誕生しました。
このころの地球はどのようになっていたのでしょうか?
当時の環境に今の人類が登場しても生きることはできません。その理由は、当時の大気には植物が光合成によって生み出したオゾン層がないからです。
長い地球の歴史で環境は変わっていきますが、光合成に使われる水や二酸化炭素、肥料になる窒素などが地球に無限に存在していたわけではありません。
しかし、地球の長い歴史が続いているのは物質が循環して何度も使われているからです。
生物が活動に必要な主な物質として、酸素や二酸化炭素、水、デンプンがあげられます。これらの物質ももちろんすべて原子からできています。
今回はこれらの原子がどのように、自然界を循環しているのかを見ていきましょう!
物質ごとに見た循環
私たち人間も、物質を取り入れたり、出したりして活動をしています。エネルギーを取り出すためには、細かく見ると細胞の呼吸によって1つ1つ細胞がエネルギー取り出しています。
細胞の呼吸では、デンプン(有機物)と酸素(O₂)を取り入れて、水(H₂O)と二酸化炭素(CO₂)をだしていましたね。私たちが生活する中では、物質を別の物質に変える必要があるんです。
このようにして、生産者、消費者、分解者がそれぞれの役割を持って、物質の循環しています。その流れを見ていきましょう!
炭素・酸素の循環
まずは炭素から見ていきましょう。炭素は有機物の状態と無機物である二酸化炭素の状態を行き来しています。
同じ原子なのに、無機物になったり有機物になっているのがポイント。
誰が、無機物⇔有機物の変化させているのかよく見てみよう!
スタートは植物が光合成をすることから始まります。光合成によって空気中の二酸化炭素をデンプンにすることで、無機物の状態の炭素を有機物に変換します。
草食動物は、こうして生産者である植物が作ったデンプンを取り入れて、エネルギーを作って生きています。この過程で呼吸によって、二酸化炭素を外にだしています。
草食動物は肉食動物に食べられて、有機物として取り入れられたり、死がいとなって分解者に分解されます。
動物の死がいやフンの有機物は分解者によって分解され、二酸化炭素になります。この大気に出された二酸化炭素がまた、植物の光合成に使われるというように循環していきます。
植物が無機物→有機物に、分解者が有機物→無機物にしていることがわかったかな?
窒素の循環
窒素が大気の80%くらいを占めている気体であることを知っていると思いますが、窒素ってどのように使われているかというとピンとこないかもしれません。
窒素は人体において、体をつくるタンパク質として存在しています。
タンパク質は日々食べ物から体に取り入れていますし、フンや尿として体の外に出しています。
このように窒素も循環しています。
有機物の状態の窒素も分解者によって無機物に分解されます。動物のフンや尿に含まれる窒素は有機物の状態ですが、無機物にされた窒素は植物の養分として根から吸収されます。
大気中の窒素の一部は根粒菌といわれる微生物によって、窒素を含む無機物に変えられ、これも植物に吸収されます。
循環する物質からわかること
日本で二酸化炭素の濃度を測ると、1年間に間に増えたり、減ったりしています。二酸化炭素の濃度が一番高くなる季節はいつだと思いますか?
正解は、冬です。なぜでしょうか?
冬になると植物に当たる光が少なくなって、光合成によって吸収される二酸化炭素が少なくなります。
また、動物の中には冬を越せずに、卵などで新しい世代に託すタイプもいるので、これらの生物の死がいが分解者によって分解されて、大気の二酸化炭素として出されているのも少しだけあります。
このように、大気の状態から物質の循環を(多少は)考えることができます。
まとめ
地球が誕生してから物質は循環しながら何度も使われている
炭素・酸素は生産者、消費者、分解者、大気の間で循環している
窒素も循環していて、根粒菌は大気中の窒素を無機物の状態にしている
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