日食や月食が見える理由は何?いつ皆既日食が見えるの?

目次

芸術的な太陽

写真のようなキレイな太陽の写真を見たことがありますか?

©NASA

これが太陽なの!?

太陽が月によってちょうど隠されるとこのように芸術的な太陽になります。

これは皆既日食と呼ばれる現象で、数年に1度限られた場所でしか見ることができません。

こんな美しい写真が撮れる理由と条件を学んで、次の機会に観察できるように準備をしておきましょう!

なぜこのような現象が起きるかを考える前にちょっとしたクイズに挑戦してみてください。

太陽の直径はどのくらいでしょうか?
太陽の直径は月のおよそ何倍でしょうか?
地球から太陽までの距離は月までの距離の何倍でしょうか?
太陽・月の直径と距離
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正解できましたか?

日食を考える時の大切なポイントは太陽と月の距離と大きさです。

地球から月と太陽までの距離は約400倍の差があります

そして、太陽の大きさは月の約400倍の大きさです。

遠くのものほど物体は小さくみえますよね。

縮尺は正しくないですが、イラストにすると今な感じです。

ということは月と太陽は同じ大きさに「見える」!

そういうことなんです!太陽と月はほぼ同じ大きさに見えるんです。

太陽と月は地球からほぼ同じ大きさにみえる

「ほぼ」っていうのが少し大切で、月や地球の公転の軌道は真円じゃなくて、ほんの少しだ円になっているんです。

そのため場所によっては距離が少しずれ、太陽のほうが若干大きく見えたり小さく見えたりするんです。

太陽と月の大きさはほぼ同じに見えるが、公転軌道の位置でどちらが大きく見えるかが変わる

日食と月食の違い

日食と月食は何が違うの?

日食と月食はどちらも太陽・地球・月の3つの位置が重なった時に起こる天体現象です。

日食は名の通り、日(太陽)が食われて見えるので日食といいます。

太陽を食っているのは月で、太陽の光を月がさえぎっているから太陽が欠けて見えるってことですね。

その原理から天体の順番を考えると、地球→月→太陽になりますね。

太陽が食われてるから「日食」というんだね

月食の方も考えてみましょう。

太陽の光を地球がさえぎって月に届いているので、

天体の順は月→地球→太陽になります。

月が食われているから「月食」というんだ

日食の時は地球→月→太陽の順に並び、

月食の時は月→地球→太陽の順に並ぶ

日食の種類

日食を観察するとこのように見えます。

©NASA

欠けていく様子がわかりやすいね

日食の種類は部分日食皆既日食金環日食に大きく分けられます。

それぞれの違いについて説明すると、

部分日食は、その名の通り太陽の一部が欠けて見える現象です。

©NASA

皆既日食と金環日食はどちらも月が太陽に完全に重なった時に起こる現象です。

皆既日食は太陽が完全に隠れ、金環日食は太陽のまわりだけが隠れずにリングに見えるんです

隠れる時と隠れない時がある?太陽と月の大きさが変わるの?

そう!最初に太陽と月の大きさの比較をしましたね。

あのわずかな差によって完全に隠れる皆既日食になるかリングになる金環日食になるかがわかれるんです!

皆既日食

皆既日食は月が太陽を完全に隠した時にみることができます。

公転の軌道的に月の方が若干大きく見えるタイミングで観察されます。

完全に隠れているけど光って見えるんだね

太陽は気体でできているので、太陽のまわりにはコロナというガスがあって、それがキレイに見えているんだ。

月は地球のまわりを公転しているので、皆既日食が見えるのは、たったほんの数分しかないんです。

金環日食

金環日食の場合は月が太陽に完全にかかっていますが、太陽のほうが月よりも大きく見えるので、リングのように見えます

ちなみに次に金環日食が見えるのは2020年6月21日:アフリカ、アジアらへん

皆既日食が見えるのは2020年12月14日:太平洋、南アメリカ、大西洋だそうです。

1度は見てみたいなぁ

月食

日食を観察するとこのように見えます。

©NASA

月が赤色に見える!

皆既日食中の月の色が赤色に見えるのは光の屈折が関係しています。

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赤色の光のほうが地球の大気で屈折しやすいのでこのように見えるんですね。

月食は太陽の光を地球がさえぎってできるから、月にできた影を見れば地球の形を知ることが出来ます。

昔地球は平らと考えられていた時代もあるので、もしかすると月食の時にできた影の形で地球は丸いと考えられたのかもしれませんね。

ちなみに次に日本で皆既月食が見られるのは2021年5月26日、2022年11月8日

部分月食が見えるのは2021年11月19日、2023年10月28日です

日食や月食が珍しいのはなぜ?

しかしなぜ、日食や月食が珍しいんでしょうか?

月が1か月で1周公転しているんだから毎月見えないの?

3つが一直線上に並ぶのなんて、簡単そうですが、それだけじゃだめなんです。

珍しい理由は月の公転面が地球の公転面と約5°ずれているからなんです。

もし地球の公転面と月の公転面が重なっているなら、宇宙の真横からみるといつも一直線上にあるはずです。

もしそうならば、毎月日食と月食が見られます。

しかし、実際はずれているので、公転面が一致&方角が同じという奇跡が起きないとみれないんですね。

今回のまとめ

日食は地球→月→太陽の順に、月食は月→地球→太陽の順に並んだ時に見える

日食には部分日食皆既日食金環日食がある

月の公転面と地球の公転面がずれているから日食・月食は数年に1度しか起きない

次の学習

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この記事を書いた人

私立中・高一貫校の現役理科教員です。
専門は生物学で、中学・高校理科の教員免許を持っています。
子供のころ勉強に使っていた学習サイトを自分でも作りたくでトライし始めました!
理科の授業を「何度でもふりかえる」ことが出来るように、知識+思考力がつくサイトにしていくのでよろしくお願いします!

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