水に電気は流れる?
さてどうでしょうか?
正解はほとんど流れません。水道水に電気を流してもほとんど電流は流れません。特に超純水といわれる不純物が入っていない水はさらに流れにくいです。(ちなみに、人間の体の水は生きるために必要な不純物が多く混じっているので、超純水だけを飲んでいると死んでしまいます。ちなみに、超純水はまずいです。)
水に電気を流すにはどうすればいいかというと、不純物を水に混ぜればいいのです。
今回は、不純物として、水酸化ナトリウムを混ぜて水に電気を流していきます。
水酸化ナトリウムは強アルカリ性の物質で、アルミニウムなどの金属を溶かすほど危険な物質です。眼に入ると失明の危険性があり、手で触ると指紋が消えてヌルヌルとします。実験の際は保護メガネをかけるようにしましょう。
電気分解装置を使って水を電気分解
分解をするときに加熱をして分解するものを熱分解といいました。(例:酸化銀、炭酸水素ナトリウム)
今回は電気を流すことで分解を行うので、電気分解といいます。
水に水酸化ナトリウムを入れて下のような装置を組み立てます。

装置はH型に分かれた形状をしていて、裏側の下の横棒の部分でつながっています。下の部分に電源装置の+極と-極をそれぞれつないであります。
+極につながっている電気分解装置の電極を陽極といい、-極につながっている電極を陰極といいます。
この器具のポイントは器具の中をすべて水にすることができるので、電気分解によって発生した気体の体積をそれぞれの極で確認ができることです。
結果のまとめ
5Vで5分ほど電流を流し続けると上のように気体が発生しました。
発生した気体はだいたい陽極:陰極=1:2の体積比でした。
それぞれの極で、発生した気体が何が調べると陽極で発生した気体に火のついた線香を入れると炎が強くなりました。このことから陽極で発生した気体は酸素であることがわかります。
陰極で発生した気体に火のついたマッチを近づけるとポンと音が鳴ったことから、陰極で発生した気体は水素であることがわかります。
全体の反応をまとめると
水→酸素+水素
という、分解の化学変化が起きていることがわかりました。
まとめ
水を電気分解すると、水→酸素+水素という分解が起きる
発生した気体の体積比は酸素:水素=1:2
コメント