「柱状図から地層の傾きを読み取る問題」をイラストで超わかりやすく解説!【中1地学】

たくさんのイラストを使って説明しているからめっちゃわかりやすいです!

今回の学習で学ぶこと
  • 柱状図を使った問題がスラスラ解ける!

今回は中1の地学の難所「柱状図の計算」をやっていくよ!
問題はこれ!

図の意味がわからなくて苦手なやつだ〜〜

大丈夫!1つ1つわかりやすく説明するからついてきてね!

頑張る!

それじゃあ授業スタート!

この授業はYoutubeでも解説しています!

Youtubeの方が音声があってわかりやすいので、動画が見れる環境の方はこちらの方がおすすめです!

目次

問題の図を理解しよう!

問題を読んでからチャレンジしていこう!

図が2つもあってよくわからん〜

そうだね!まずは左の図から理解していこう!

地形の図を理解しよう!

左側の地図みたいなやつは「山」を示しています!

どういうこと?

山の同じ高さを線で結んだってこと!

左側の図は、 山を模式的に表したもので等高線が引いてあります。

等高線とは

等高線は「山の同じ高さの地点」を結んだものです。

天気予報でよく見る等圧線は「同じ気圧の地点」を結んだものなので似た仲間ですね

例えば80mの線の上にある地点は、どこでも標高80mの地点ってことになります。

地形図を真横から見るとこのようになります

この図ならわかる!!

地形図から「それぞれの地点が何mの高さにある」のかと

山には傾斜があるから、モデル図から「人が立っている高さが違う」ことがわかっていればOKです!

柱状図を理解しよう!

続いて問題の右側にある柱状図について理解しましょう!

「柱状図」は地面を掘ったら、その下にどのような地層が広がっているのかを知ることができます

どうやって調べるの?

調べ方は地面に穴を開けるボーリング調査です!

よくある間違い

ボーリング調査は地面を掘って地質を調べる調査

ボウリングは球を転がす楽しい遊び

これを読むと理解が深まる!

ボーリング調査についてはこちらの学習で!

柱状図は地層の様子を教えてくれます!

今回の問題は一番上は泥岩、5m掘るとれき岩が出て来ることがわかります

上から考えるんだね!

問題を解いていこう!

2つの図を合わせてみましょう!

左側の図からは、A・B・Cがそれぞれ山のどの高さに立っているかがわかります。

右側の図からは、A・B・C の地点で地面を掘ると、どのような地層が広がっているかが分かります。

もう少し細かく言うと、例えばA地点の地面を5m掘るとれき岩が出てくることが柱状図からわかりますね。

言い換えると、A地点(標高80m)を5m下に掘るとれき岩が出てくるってことですね!

標高75mにれき岩があるってことだ!

そういうこと!
これを使って左側の地形図に柱状図を入れていこう!

柱状図は地面を掘った様子を示しているものだから、例えば地点Aの地層の様子を描こうと思ったら、このようにラストを書けばOKです!

地点Aの下にそのまま書けばいいんだね!

簡単ですね!同じようにB・Cにも書いてあげましょう!

地点によって地面の高さが違うね

この地層には傾きがあるんです!

地震や断層などで、地面に大きな衝撃や与えられてない時、 大抵の場合は地層はなめらかにつながっています。

しかし、長い年月をかけて出来上がった地層は、地面の動きによって水平の状態ではなくなることが多いです。

なめらかだけど傾いているんだね

そういうことです!
A・B・Cの地層をつなげるとこのように傾きが見えます!

これによって傾きがわかります!

柱状図の地層を地形図に書き込むことで、地層の傾きを知ることができる

Q2.東西南北の傾きを考えよう!

柱状図を使った問題の解き方はバッチリだね

地層を書き込めばいいんだね

次は東西南北の少し難しい問題にチャレンジしてみよう!

同じように書き込めばいいのかな?

そうです!でももっと簡単に解く方法を紹介します!

それは楽しみだ!

柱状図の問題を解くときは「かぎ層」に注目しよう!

かぎ層って何?

かぎ層はその名の通り問題を解く(かぎ)になる地です!

かぎ層になるのは大抵は「凝灰岩」です!

凝灰岩って何?

凝灰岩は火山灰が固まってできる地層のことです

噴火の時にできるんだね!

凝灰岩がある=噴火があった!!
これが超重要!!

凝灰岩が大切な理由

柱状図の読み取りで1番重要なのは「凝灰岩」です!

火山の噴火が起きたときに、火山灰が固められてできる凝灰岩は火山の噴火が起きた指標として、時代の特定や地層のつながりを調べるのに使われます!

地点Aでは凝灰岩が標高100mで見つかって、地点Bでは凝灰岩が110mから見つかったなら、この地層は地点Aのほうに低く傾いているってことがわかります。

柱状図の凝灰岩の位置から地層の傾きがわかるんだね!

↓詳しくはこちら↓

凝灰岩以外でも化石が出た地層などがかぎ層になる事はありますが、中学校の問題では全て凝灰岩を読み取る問題なので、凝灰岩だけに注目すればオッケーです!

凝灰岩ができるってことは、その当時、火山の噴火があったことがわかります。

火山の噴火は、広範囲に同じタイミングで起こるので、火山灰が固まってできた凝灰岩の地層の深さを調べることで、その一帯の地域の地層ができた年代を特定することができちゃうんです!

凝灰岩を指標にして、問題を解いていきましょう!

問題に挑戦!

最初の問題と同じように柱状図を地形図の中に入れていきます

今回は4箇所あるから4個書くんだね

いやいや、そんな面倒なことはしません!
凝灰岩だけで問題を解いちゃいます!

問題を解く手順

①各地点の柱状図から凝灰岩の層の深さを求める

②凝灰岩の深さからそれぞれの地点で標高何mに凝灰岩があるのか計算する

③地形図にそれぞれ凝灰岩の標高を書き込む

④全ての地点を比較して傾きを考える

①各地点の柱状図から凝灰岩の層の深さを求める

まず、最初に地点Aの柱状図から、凝灰岩(かぎ層)の深さを読み取ります。

地点Aの柱状図からは、黄色の縦縞で書かれた凝灰岩の層は14mのところにあることが読み取れます。

地点から14m掘ると凝灰岩があるってことだね

②凝灰岩の深さからそれぞれの地点で標高何mに凝灰岩があるのか計算する

地点Aの標高を図1から読み取ると60mと書いてあります。つまり地点Aは標高60mの高さあり、そこから14m掘ると凝灰岩の層にたどり着くと言うことになります。

つまり地点Aの凝灰岩の層は60-14で標高46mの地点にあるってこと!

標高から凝灰岩の高さを引くだけでいいんだ!

地表図からそれぞれの地点の標高の高さを読み取ります。

柱状図はその地点から下に何m掘ったら何の地層が現れるのかを示したものだから、図1の地表図から柱状図の凝灰岩の高さまでを引き算すれば、各地点の凝灰岩の層がそれぞれ標高の何mにあるかを知ることができます。

柱状図に書いてあるメモリを標高に変換することが重要

4つの地点、それぞれの凝灰岩の標高を計算するとこのようになります。

③地形図にそれぞれ凝灰岩の標高を書き込む

計算した標高を地図に入れてみよう!

地点A・Bは46mで地点C・Dは44mだね

つまり傾きが見えるね!

④全ての地点を比較して傾きを考える

結果をまとめると南に傾いている(南側が低い)ことがわかるね♪

最初の問題みたいに全部やらなくていいんだね!

うん!凝灰岩だけに注目して問題を解けばOK!

柱状図の問題は、基本的にこの傾きを求める問題は必ず出てくるので、問題の解き方の手順をしっかりと抑えて練習問題に取り組んでみてください!

問題を解く手順

①各地点の柱状図から凝灰岩の層の深さを求める

②凝灰岩の深さからそれぞれの地点で標高何mに凝灰岩があるのか計算する

③地形図にそれぞれ凝灰岩の標高を書き込む

④全ての地点を比較して傾きを考える

柱状図からわかるもう1つの問題

柱状図で出てくる難しめの問題にチャレンジしてみよう!

問題

柱状図からこの地域の地層はどのように堆積して成り立ったと考えられる?

成り立ち方なんてわかるの?

地層のでき方について復習しましょう!

堆積の仕方

地層は小さな粒が積み重なってできています。

粒には種類があって、大きい順にれき>砂>泥の順になっています。

山の上の方から水の流れによって川を通って、海のほうに小さな粒たちは流されていきます。

この時、大きな粒であるれきは海の手前のほうに堆積していきますが、軽い泥はなかなか沈まず、海の遠くの方(沿岸)に堆積していきます。

この差が今回の柱状図から読み取ることができます!

地層の種類と合わせて柱状図を見てみましょう

地点Aの柱状図から地層のでき方を考えると↓のようになります!

柱状図の読み取り方

れき岩がある地層は陸の近くで、泥岩がある地層は陸から離れた場所で堆積したことがわかるので、今回の地層の場合は「昔:れき→砂→泥→砂→れき:今」の順になっている。

だから、地層の移動は「手前→中間→奥→中間→奥」と移動していることになります。

地面の移動は柱状図から読み取る問題でよく出るからチェックしておこう♪

まとめ

今回のまとめ
  • 地形図からはそれぞれ標高何mの地点に立っているかがわかる
  • 柱状図からは何m掘るとどんな地層が出るかわかる
  • かぎ層(だいたい凝灰岩)の標高を求めて傾きを計算する
  • 泥・砂・れきの積み重なり方で大地の移動がわかる
柱状図の問題を解く手順

①各地点の柱状図から凝灰岩の層の深さを求める

②凝灰岩の深さからそれぞれの地点で標高何mに凝灰岩があるのか計算する

③地形図にそれぞれ凝灰岩の標高を書き込む

④全ての地点を比較して傾きを考える

今回のまとめクイズ!

柱状図の問題を解く時に注目すべき地層は?
柱状図の問題を解く時に注目すべき地層は?
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次の学習も一緒に頑張ろうね!

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この記事を書いた人

私立中・高一貫校の現役理科教員です。
専門は生物学で、中学・高校理科の教員免許を持っています。
子供のころ勉強に使っていた学習サイトを自分でも作りたくでトライし始めました!
理科の授業を「何度でもふりかえる」ことが出来るように、知識+思考力がつくサイトにしていくのでよろしくお願いします!

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