地震計はどのように地震の揺れを記録しているのだろう?

今回の学習で学ぶこと
  • 地震計がどのように地震を記録しているのかがわかる!
  • 地震によって発生する波の種類がわかる!

うわ!地震だ〜〜

日本は地震が多い国だからよくあるよね〜

【データ】2024年に日本で起こった地震の数

震度1以上::1日平均10回

震度4以上:1年間で116回

めちゃくちゃ多いじゃん!
でもなんで正確にわかるの?

それは「地震計」で記録しているからなんだ!

揺れてるのに記録できるの?

うん!そんな地震計の仕組みについて学んでいこう!

↓地震計はこんなやつ↓

https://ja.wikipedia.org/wiki/地震計

それじゃあ授業スタート!

目次

地震計ってどんなもの?

地震大国日本には地震計はいくつあるでしょう?

47都道府県あるから、470個位?

日本には4300個以上の地震系があるんです!

さすが日本!!

地震計は地震の揺れを測定するための機械です!

日本では4300個以上の地震計が各地に設置されており、気象庁や民間企業によって管理されています。

地震によって地震を記録していくことで、その地震がどんな揺れを引き起こすのかを研究したり、地震の揺れに強い耐震構造を持った建物を建てる研究に役立てたり、その地域の地盤の危険性などを測るなど、様々な活用がされています

地震計は365日24時間ずっと記録を続けていて、地震によって記録される波はこのように紙に記録しています。

地震で揺れているのになんで紙に書けるの?

その秘密に迫っていきましょう!

地震計の仕組み

これが「地震計の工夫」です!
地震計はこんな仕組みで波を記録しています!

ぼくみたいに”針”があるんだ!

この針で記録紙に記録しています!

そして重要なポイントは「おもり」です!

地震計にはおもりがついていて、地震で揺れている中でも、紙に記録できるのは、このおもりによるものです!

おもりがあるとなんで記録できるの?

その秘密を詳しく説明します!

紙に記録するということは、当たり前ですが、「紙だけをおさえてペンを動かす」必要がありますね。

両方を同じように動かしても一緒に移動するだけで、記録をすることはできません。

地震計の針はおもりにくっついているから、地震の揺れがあってもあんまり動きません。

何か重たいものを紐につるしてぶら下げてから、左右に振っても、あんまり重りが元の位置から動かないのと一緒です。てるてる坊主をイメージするとわかりやすいですね!

しかし、記録紙のほうは地面にそのまま置いてあるので、地震の揺れによって動かされます。

記録は地震の揺れで動くけど、おもりについた針はそのままだから”記録紙が動く”ことで地震の揺れを記録することができています。

普段私たちは「紙を固定してペンを動かす」ことで書いていますが、地震計の場合は「ペンを固定して紙を動かす」ことで記録しているんですね!

おもりによって針は動かないけど、
地震によって記録紙は動くってこと!

なるほど!だから地震の揺れの中でも記録できるんだね!

地震計でわかる2種類の波

でもこの器具だと前後の揺れしかわからなくない?

よく気がついたね!
地震計は「前後」「左右」「上下」の揺れにできるように3種類あります!

今回のイラストは左右の揺れを感知するようになっていますが、記録紙の向きを3種類用意することで全方向の揺れを感知できます!

地震計によって記録された波はこのように記録されます!

小さい揺れと大きい揺れがあるね

地震の波は弱い「初期微動」と強い「主要動」があります

地震の揺れはこの2種類です!

  • 初期微動」・・最初に伝わるP波によって生み出される小さな揺れ
  • 主要動」・・・後から伝わるS波によって生み出される大きな揺れ

P波とS波?

P波とS波は違う特徴があります!

P波の特徴

P波はS波よりも速く進む波

速度は4km〜8km/sくらい

地震発生と同時にP波・S波が一緒に出発するが、P波の方が進むスピードが速いから先に揺れを伝える

P波は小さい揺れ(初期微動)を引き起こす縦波

S波の特徴

S波はP波よりもゆっくり進む波

速度は3km〜6km/sくらい

地震発生と同時にP波・S波が一緒に出発するが、S波の方が進むスピードがゆっくりだから後から揺れを伝える

S波は大きい揺れ(主要動)を引き起こす横波

P波とS波は違う特徴があります!

📡 地震計の豆知識|おもしろトピック

地震計の歴史や日本での使われ方もまとめておきました!

① 地震計には大きく分けて2種類ある

地震計には主に以下の2種類があります。

  • 加速度型地震計: 建物の揺れの速さ(加速度)を測る。地震の震度に関係。
  • 速度型地震計: 揺れの速度(地震波)を記録。震源や地震波の解析に使う。

目的に応じて使い分けられています。

② 地震計は地下にも設置されている

正確な観測のため、地下100m以上に地震計を設置することもあります。地上の騒音や振動(車・風・人の動き)を避けるためです。

こうした「地中地震計」は、特に研究用途で重要です。

③ 世界最古の「地震計」は中国にあった

紀元前132年、中国の科学者「張衡(ちょうこう)」が発明した「候風地動儀」は、世界初の地震検知器とされています。

龍の口から玉が落ちてカエルの口に入る仕組みで、揺れた方向までわかるという精巧さでした。

④ 「揺れの大きさ」と「地震の規模」は違う

地震計で測る揺れの大きさ(震度)と、地震が持つエネルギーの大きさ(マグニチュード)は別物です。

  • 震度: 各地の揺れの強さ
  • マグニチュード: 地震そのもののエネルギー

同じマグニチュードでも、震源の深さや場所によって震度は変わります。

⑤ 家庭や学校にも「簡易地震計」が増えている

最近では、IoT型の小型地震計が普及しており、家庭や学校にも導入されています。

地震を検知すると自動で通報したり、アラームが鳴ったりする仕組みになっています。

⑥ スマホが地震計になる時代!?

スマホに内蔵されている加速度センサーを使って、揺れを検知できるアプリ(例:MyShake)も登場しています。

将来的には世界中のスマホが地震観測ネットワークになる構想もあり、地震計の役割はもっと身近な存在になるかもしれません。

まとめ

今回のまとめ
  • 地震計はおもりについた針は動かず、地震の揺れによって記録紙が動くことで記録されている
  • 地震計によってできる波には「初期微動」と「主要動」がある
  • 「初期微動」はP波/「主要動」はS波が伝える

今回のまとめクイズ!

地震計が記録できる理由は?
地震計が記録できる理由は?
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次の学習も一緒に頑張ろうね!

次の学習
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今回の授業は15時間目!

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この記事を書いた人

私立中・高一貫校の現役理科教員です。
専門は生物学で、中学・高校理科の教員免許を持っています。
子供のころ勉強に使っていた学習サイトを自分でも作りたくでトライし始めました!
理科の授業を「何度でもふりかえる」ことが出来るように、知識+思考力がつくサイトにしていくのでよろしくお願いします!

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