「雨だれ石を穿つ」
このことわざの意味を知っていますか?
雨だれとは、雨のしずくのことです。穿つは、貫くという意味です。
つまり、ポタポタと落ちる雨のしずくが石に当たって、いずれは石をも砕くということわざです。
要するに、コツコツの地道な努力を続けていれば、いずれ大きなことができるということです。
しかし、このことわざのように、本当に水滴で石を砕くことができるのでしょうか?
上の写真はアメリカの有名な国立公園であるグランドキャニオンです。
最初は、大きな岩の塊だったはずですが、流れる水のはたらきによってこのような削れた模様ができています。
つまり、「雨だれ石を穿つ」ということわざは本当ということです。
グランドキャニオンはどのようにできた?
岩石は長い年月によって、ボロボロになり削れていきます。
風化・・・気温の変化や風によって、岩石がボロボロになること
侵食・・・流れる水のはたらきによって、岩石が削れること
という2つのはたらきによって大地が削られて、グランドキャニオンなどの地形がつくられます。
日本はたくさんの山があり、森林に恵まれています。
そのため流れる水のはたらきによって、いくつかの種類の地形がつくられます。
その一部を紹介します。
V字谷(ブイじこく)・・・川の上流のほうで、川のの浸食作用によって、川底が削られていってできたV字の谷。
扇状地(せんじょうち)・・・山地を抜けたあたりに、運ばれた土砂が扇状い広がった平地。
三角州(さんかくす)・・・河口付近でΔ(デルタ)の形に平らに積もった地形
というように、現在の地球の姿は、水のはたらきによって大きく変えられています。
削られた岩石はどうなる?
川の上流の山のほうでは、岩石がすこしづつ削られています。そして削られた岩石は小さな土砂として、流れる水によって運ばれます。この水のはたらきを運搬(うんぱん)といいます。
そして運ばれた土砂は、川の下流や海に積もっていきます。このことを堆積(たいせき)といいます。
このようにして、土砂が海に堆積すると、下のように粒の大きさによって違う場所に積もっていきます。
土砂は粒の大きさによって名前が違います。
粒の大きさが2mmよりも大きい土砂をれき
2mm~0.06mmの土砂を砂
0.06mm以下の土砂を泥といいます。
2mmというと案外大きいですね。粒が大きいほど重く、水によって遠くに運ばれにくく、粒が小さいほど水中に漂う時間が長く、遠くまで運ばれます。
そのため、上の図のように層になって積もります。これが地層になっていくわけですね。
まとめ
風化・侵食によって、削られた岩石は、水の流れのよって運搬され、河口や海などに堆積する。
堆積する土砂は粒の大きさのよってれき・砂・泥に分類わけされ、粒が小さいものほど、遠くに堆積する。
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