「斑状組織」と「等粒状組織」は冷え方の違い!石基と斑晶を理解しよう!【中1地学】

今回の学習で学ぶこと
  • 急激に冷やしてできる「斑状組織」には石基(小さい粒)が多く含まれる
  • ゆっくり冷やしてできる「等粒状組織」には斑晶(大きい粒)が多く含まれる
  • ミョウバンを使った実験モデルを観察しよう!

お墓の石って綺麗な模様をしてるよね〜?

そうだね!
花崗(かこう)岩っていう火成岩を使っているから綺麗なんだ!

お墓には主に花崗岩(御影石)が使われますが、閃緑岩、斑れい岩、安山岩などを使ったお墓もあります。

どうして綺麗になるの?

それじゃあマグマが冷えてできる岩石の模様について学んでいこう!

それじゃあ授業スタート!

目次

マグマが冷えた岩石「火成岩」の模様

それじゃあマグマが冷えてできる岩石の模様について学んでいこう!

前々回の授業でマグマが冷えて固まった火成岩について学習したね!

急に冷えたのが「火山岩」ゆっくり冷えたのが「深成岩」だったね

そうだね!まだ前の授業を受けていない人はコチラを先に読むといいよ

火山岩・・地表付近で、急激に冷やされてできた
深成岩・・地下深くで、ゆっくりと冷やされてできた

山岩と深岩の2つを合わせて岩と呼びます。

ごちゃごちゃになりやすいですが、上の文字のように1文字ずつもらって完成!と覚えましょう!

\火成岩についてはコチラで解説しています♪/

火成岩の色は中に含まれる「鉱物」の量で「無色鉱物」と「有色鉱物」に変わります!

「無色鉱物」と「有色鉱物」

無色鉱物
・セキエイ・・・無色か白色。不規則に割れる
・チョウ石・・・白色か桃色。柱状で、きれいに割れる。岩石の6割がチョウ石

有色鉱物
・クロウンモ・・黒色で、薄くはがれる。やわらかく海苔のような感じ。
・カクセンセキ・黒っぽい緑色。柱状で割れやすい。
・キセキ・・・・緑っぽい黒色。正八面体に近い。
・カンランセキ・黄色がかっていて透明。丸い柱型。
・磁鉄鉱・・・・黒色。磁石につく

\鉱物についてはコチラで解説しています♪/

「火山岩」と「深成岩」は模様が違うね!

「深成岩」の方が粒が大きいよね!
これは冷え方の違いで生まれる差なんだ!

斑状組織と等粒状組織

火成岩の模様の「斑状組織」と「等粒状組織」は覚えておきましょう!

「斑状組織」と「等粒状組織」を双眼実体顕微鏡で観察すると、このように見えます。

火成岩の模様を拡大したものだね!

火山岩のほうは、石基(せっき)という小さな粒がたくさんあり、大きめの斑晶(はんしょう)はあまりありません。このような組織を斑状組織(はんじょうそしき)といいます。

一方、深成岩は、ゆっくりと冷やされるため、大きな斑晶がたくさんでき石基はありません、同じ大きさの粒でできていることから、このような組織を等粒状組織(とうりゅうじょうそしき)といいます。

小さな粒を石基、大きい粒を斑晶といいます!

「斑」と「班」の文字の間違いに気を付けましょう!「斑」は違った色の混じった模様という意味があります。地学用語で出てくるのは、ほぼ斑です。

急激に冷やされた火山岩は「斑状組織」

ゆっくり冷やされた深成岩は「等粒状組織」になる!

どうして冷え方で模様が変わるの?

不思議だよね!実験して確かめてみよう!

ミョウバンで組織を作ろう!

薬局などにも売ってるミョウバンを使って実験してみよう!

水に大量に溶かしたミョウバンを左側は氷水で冷やし、右側はお湯に入れたままゆっくりと冷やしました!

結果、↓のようなミョウバンの結晶を観察することができました!(実験手順は後で詳しく解説します)

↑急激に冷やした    ゆっくり冷やした↑

火山岩と深成岩の違いと一緒だね!

実験方法

① ミョウバンの水溶液をつくる

ビーカー2個に熱湯をそれぞれ約100mL入れ、明バンを少しずつ加えて溶かす。結晶が沈殿しない程度までよく溶かして飽和水溶液を作る

② それぞれのシャーレに

割りばしに糸をつけたものを、水溶液の中央に垂らす。これは結晶が成長するための核(足場)になる。

③ AとBで冷やし方を変える

  • A(斑状組織モデル)
     →1つ目のシャーレは冷蔵庫に入れて一気に冷やす(シャーレの下に氷水でもOK)ことで、細かい結晶が周囲にできる
  • B(等粒状組織モデル)
     →2つ目のシャーレは常に室温に置き、時間をかけて全体をゆっくり冷やす。これにより、同じくらいの大きさの結晶が全体に均等に成長する

Bは室温のままでもいいですが、シャーレの下に熱湯を用意しておいて、ゆっくり冷やす方が大きな斑晶ができます

④ 観察する

結晶や水溶液内の状態を観察し、AとBの違いを記録する。

実験に使った道具

ミョウバン

created by Rinker
健栄製薬
¥578 (2025/07/16 20:11:25時点 Amazon調べ-詳細)
PR(商品紹介)

熱湯(60~80℃程度)

シャーレ(お皿でもOK) 2つ

ビーカーかコップ 2つ

スプーン

冷蔵庫または氷水(急冷用)

ミョウバンさえあればお家でも実験できます

この実験から何がわかる?

急激に冷やすと小さい粒(石基)が
ゆっくり冷やすと大きい粒(斑晶)ができること!

完璧です!

急激に冷やしてできる「斑状組織」には石基(小さい粒)が多く含まれる
ゆっくり冷やしてできる「等粒状組織」には斑晶(大きい粒)が多く含まれる

まとめ

今回のまとめ
  • 急激に冷やしてできる「斑状組織」には石基(小さい粒)が多く含まれる
  • ゆっくり冷やしてできる「等粒状組織」には斑晶(大きい粒)が多く含まれる

今回のまとめクイズ!

ゆっくりマグマが冷えた深成岩の特徴として正しいのは?
ゆっくりマグマが冷えた深成岩の特徴として正しいのは?
{{content}}
{{title}}
{{image}}
{{content}}

次の学習も一緒に頑張ろうね!

次の学習
関連記事

この授業は5時間目!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

私立中・高一貫校の現役理科教員です。
専門は生物学で、中学・高校理科の教員免許を持っています。
子供のころ勉強に使っていた学習サイトを自分でも作りたくでトライし始めました!
理科の授業を「何度でもふりかえる」ことが出来るように、知識+思考力がつくサイトにしていくのでよろしくお願いします!

コメント

コメントする

目次