- アンモニアは空気より軽く水に溶けやすいから上方置換法で収集する
- アンモニアは水に溶けるとアルカリ性を示す
- フェノールフタレイン液は、アルカリ性で赤い色を示す
- アンモニアの噴水の原理はフラスコ内部の下がった気圧を水が補おうとするから 何か
この授業はYoutubeでも解説しています!
Youtubeの方が音声があってわかりやすいので、動画が見れる環境の方はこちらの方がおすすめです!
それじゃあ授業スタート!
アンモニアの性質
今回はアンモニアの性質!
くさいやつだ!
その通り!アンモニアといえば、おしっこのにおいですね!
おしっこの中にアンモニアが入っているの?
実はそうなんです。
アンモニアは水にめちゃくちゃ溶けやすいっていう性質を持っているから血液などに溶かして体内を輸送することができるんです!
アンモニアのその他の性質をまとめると次のようになります。
- 状態(常温常圧):気体
- 重さ:空気より少し軽い
- 色:無色
- におい:刺激臭
- 水への溶けやすさ:非常によく溶ける
- その他:水に溶けるとアルカリ性を示す
アンモニアは色はありませんが、特有の刺激臭を持つ気体です。
気体を集める時は水にめちゃくちゃ溶けやすい性質があるため「水上置換法」では集めることができません。
アンモニアは水に溶けるから→水上置換法❌
水に溶けやすい気体ってどうやって集めるか覚えていますか?
上方置換法or下方置換法!
その通り!
水に溶けやすい気体は水上置換法以外の方法で集めるんでした。また、アンモニアは空気よりも軽いから上に気体を貯める「上方置換法」で回収します!
アンモニアは上方置換法で収集する
↓気体の集め方の復習はコチラ↓
↓の授業を読むと理解が深まるよ♪
これでアンモニアの性質はOKですね!
今回のテーマのおしゃれな「アンモニアの噴水」をこの性質を利用してつくってみましょう!成功すると下の写真のような噴水が見れます♪
楽しみだ♪
アンモニアの噴水
実験を実際にしたムービーを先に見たい方はコチラを見てください♪
Youtube動画あります!
それでは解説をしていきます!
必要な材料はコチラ!
- 塩化アンモニウム
- 水酸化ナトリウム
それじゃあ実験をしていきましょう!
①ガラス管の先のろ紙にアンモニアが吸収される
②フラスコ内のアンモニアが減った分を補おうとして、下のゴム管から空気を吸い上げようとする
③ゴム管はフェノールフタレイン液入りの水に入っているから空気の代わりに水が吸い上げられる
④吸い上げられた水がさらにフラスコ内のアンモニアを吸収し、空気をまた吸い上げようとするループがはじまる
⑤水がアンモニアによってアルカリ性になるから赤色に変わる
まずは、塩化アンモニウムと水酸化ナトリウムを試験管の中にいれます。
粒状のものが水酸化ナトリウム
2つの物質を入れたら水を加えます!
塩化アンモニウムと水酸化ナトリウムの2つが反応するとアンモニアが発生します。
水を入れると気体が発生した!
この発生した気体が「アンモニア」です!
この反応では熱が出ているので、発熱反応ということがわかります。
発生した気体を上方置換法で丸フラスコの中に入れていきます。
アンモニアは水に溶けやすく、空気より軽いので上方置換法で集めます
めっちゃ臭い!!!
アンモニアは刺激臭のする気体だからね
実際に発生した気体が、アンモニアかどうかをリトマス紙を使って実験してみましょう。
リトマス紙の色の変化はこのようになります。
リトマス紙の色の変化はこうでしたね↓
赤色のリトマス紙がアンモニアによって青色に変化したから、アルカリ性のアンモニアがしっかりとフラスコの中に集まっていることが確認できました。
続いて噴水の準備するために、フェノールフタレイン液を入れた水を用意します。
フェノールフタレイン液ってなんだっけ?
フェノールフタレイン液の色の変化はこのようになっていましたね↓
フェノールフタレイン液は液体がアルカリ性か調べる指示薬です。
ただの水でもいいんだけど、フェノールフタレインを入れておくことで、噴水が赤色になってめちゃくちゃ派手にできます!
フェノールフタレイン液はおしゃれのためね
この水が噴水の時に吹き出す水です!詳しい原理については後で説明しますが、ただの水だと色の変化がなくて面白くないからフェノールフタレイン液を溶かしています。
アンモニアは水に溶けるとアルカリ性を示す
ここまで用意したら後少しです♪
実験のポイントは、丸フラスコの中に入れるガラス管の先に濡らしたろ紙をまいておくことです。
ここが実験の1番のポイント!
なんでこんなことするの?
少しの水が噴水を起こすのに必要だからです!
最後にこのゴム栓の片側にガラス管、反対側にゴム管を繋げた器具を差し込むだけです!
順に様子を観察しましょう!
だんだん水が上がってきました。
もう少し〜
すごい勢いで水が飛び出しました!
噴水ができました!
どうして噴水ができたのか原理を考えてみましょう!
噴水ができる原理
この実験のポイントはアンモニアが水に溶けやすいってことです!
まず、塩化アンモニウムと水酸化ナトリウムに水を加えて、アンモニアを上方置換法で収集します。
アンモニアは上に行くから、丸フラスコの中に入っている空気はアンモニアよりも重たいから下に行きます。
重たい空気が抜けるんだね
アンモニアの入った丸フラスコの中に水で濡らしたろ紙を入れます。
このろ紙がポイントだったね!
アンモニアは水にめちゃくちゃに溶けるから丸フラスコ内のアンモニアが急激に
アンモニアが吸収されることで、丸フラスコ内の気体がほとんどなくなります。
そうすると、フラスコ内の気体がほとんどない(気圧が低い)のに対して、外側は普通に空気がある(気圧が高い)ことになります。
空気の量が違うとどうなるの?
原理は満員電車と同じです!
満員電車で人が多い(空気が多い)車両と人が少ない(空気が少ない)車両があったら少ない方に移動したいよね?
そうだね!
空気もこれと同じです!
フラスコの中には、空気が少ないから、外から空気がフラスコの中に入りこもうとします!
満員電車で人が多いところから、人が少ないところに流れるように動こうとするんだけど、当然フラスコはガラスでできているから、空気はそれを貫いて中に入ることができません。
だから外の空気は水を押して、フラスコの中を満たそうとします。
外の空気によって水が押される!
外の空気からの圧力によって、水は押し出されガラス管を通って、フラスコの中に水が噴水のように吹き出します。
水が少しでもフラスコの中に入ると、中にはアンモニアが入っているから、そのアンモニアがさら 水に吸収されて、吸収される→外から押される→吸収されるのループになります。
減ったアンモニアを補おうと水がフラスコ内部に入る→入った水が吸収される→補おうと水が入る→・・・のループで噴水が続く
まとめ
アンモニアは水にめっちゃよく溶ける
フェノールフタレイン液はアルカリ性で赤色に変わる
アンモニアの噴水は楽しい
- アンモニアは空気より軽く水に溶けやすいから上方置換法で収集する
- アンモニアは水に溶けるとアルカリ性を示す
- フェノールフタレイン液は、アルカリ性で赤い色を示す
- アンモニアの噴水の原理はフラスコ内部の下がった気圧を水が補おうとするから
今回のまとめクイズ!
次の学習も一緒に頑張ろうね!
- 1時間目 酸化銀の熱分解
- 2時間目 カルメ焼きを作ろう!(炭酸水素ナトリウムの熱分解)
- 3時間目 水の電気分解
- 4時間目 原子ってどんなもの?
- 5時間目 これで完璧♪化学式の書き方
- 6時間目 化学式一覧
- 7時間目 単体/化合物の違い
- 8時間目 分子をつくる物質・つくらない物質
- 9時間目 周期表の語呂合わせ!
- 10時間目 結合の手ってな~に?
- 11時間目 錬金術ができない理由
- 12時間目 6つのステップで完璧♪化学反応式の書き方!
- 13時間目 メタンの燃焼(酸化とは?)
- 14時間目 マグネシウムは二酸化炭素の中で燃える?
- 15時間目 穏やかな酸化
- 16時間目 酸化銅の還元
- 17時間目 硫化鉄
- 18時間目 カイロで発熱反応!
- 19時間目 叩いて冷える吸熱反応の秘密は?
- 20時間目 質量保存の法則を確かめよう!
- 21時間目 金属を加熱して質量変化を観察!
- 22時間目 カラフルな炎色反応!
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