アンモニアの性質
トイレの匂いで有名ですね。
人間の体は食べたものを消化して分解する時、アンモニアを発生させます。アンモニアは人体にとって有害なので、腎臓で無害な尿素に変換されます。ちなみに、尿素は初の人工で合成された有機化合物としてとても有名です。
肝臓で変換しきれなかったアンモニアが尿として排出されるたから、トイレはアンモニアの匂いがするんです。
アンモニアは水にとても溶けやすいので、血液中に溶けて体内を輸送することができます。
そのほかのアンモニアの性質として、
・アルカリ性
・空気よりも密度が小さい
があげられます。
アンモニアの噴水をつくろう
アンモニアを発生させるために、塩化アンモニウムと水酸化ナトリウムと水を混ぜます。
塩化アンモニウム・・・白色の粉末。肥料の原料、マンガン電池の製造に使用される。
名前にアンモニウムとついているものは反応させると基本アンモニアを発生させる。
水酸化ナトリウム・・・小さな粒状の白い固体。今回の実験では、他の物でも反応可能。
水・・・塩化アンモニウムと水酸化ナトリウムを触れ合わせやすくして、反応速度を速める。
発生したアンモニアは水に溶けやすく、密度が小さいので上方置換法で集めます。
集めたアンモニアを下の装置の中に入れます。するとピンク色のアンモニアの噴水を見ることができます!

フェノールフタレイン・・・アルカリ性を調べる指示薬。酸性、中性では無色、アルカリ性で赤色に変化する。
この装置の最大のポイントは上のガラス管に水で濡らしたろ紙が巻き付けられていることです。
①ろ紙の水にアンモニアが吸収される。
②アンモニアが減った分、丸フラスコ内の圧力が下がる。
③圧力が下がった分、下のビーカーから水が吸い上げられる。
④フェノールフタレインがアンモニアによって赤色に変わり、ピンク色の噴水ができる。
このように噴水がつくることができます。
噴水が起こる理由はアンモニアが水に非常に溶けやすい性質を持っているからです。
例えば、他の水に溶けやすい塩化水素などの気体でも同じように噴水をつくることができます。
まとめ
アンモニアは
・水に非常に溶ける
・アルカリ性
・空気よりも密度が小さい という性質がある。
アンモニアの噴水はアンモニアが水に非常に溶けやすい性質を利用している。
オマケ アンモニアの利用
アンモニアは工業的にはハーバー・ボッシュ法という窒素と水素を反応させてつくられています。
つくられたアンモニアは肥料として土に混ぜられたり、ルームクリーニングの際の掃除やにおい消しなどに利用されています。
また、アンモニアソーダ法(ソルベー法)という、ガラスの原料である炭酸ナトリウムを生成する時の有名な反応にもアンモニアが利用されています。
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